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NTT Com、グローバルIP通信のDDoS対策ツールを海外展開

日本の通信拠点も増強

トラフィック解析ツール・ネットワーク型の利用イメージ

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は7日、グローバルIPネットワークサービスの拡充を発表した。DDoS攻撃の対策として有効なクラウド型トラフィック解析サービスの海外展開、および国内拠点の増強を図る。

 NTT ComのグローバルIPネットワークサービスは、日本・アジア・米国・欧州・オセアニアと世界主要各国に展開する高速・大容量のIP通信サービス。現在、日米間520Gbps、アジア・オセアニア間421Gbps、日欧間77Gbps、米欧間100Gbpsの帯域を実現しているという。

 今回の拡充では、同サービスのさらなる利便性向上に向けて、トラフィック解析とDDoS攻撃対策が可能な付加サービス「トラフィック解析ツール・ネットワーク型」の海外拠点における提供と、グローバルIPネットワークサービスの東京都内における通信拠点(Point of Presence:POP)の増強を行う。

 「トラフィック解析ツール・ネットワーク型」は、2009年7月より国内で提供している攻撃対策ツールで、グローバルIPネットワークサービス上に設置することでDDoS検知・解析とトラフィック解析を実現する。昨今、3月に発生した韓国内でのDDoS攻撃をはじめ、世界中の多くの地域でDDoS攻撃が増加傾向にあるという。このような背景を受けて、新たに香港・シンガポール・マレーシア・台湾・韓国・オーストラリア・英国・フランス・ドイツ・オランダ・スペインでも提供を始める。

 受付開始日は9月15日。海外拠点にてグローバルIPネットワークサービスを利用するユーザーは、専用のWeb管理画面からトラフィック解析ツール・ネットワーク型の追加利用が可能となる。価格は国ごとに異なる。参考として、日本での利用料金は、トラフィック解析のみの「ベーシック」が15万円(同)/月、DDoS検知・解析も可能な「スタンダード」が18万円(同)/月。いずれも別途、工事費30万円(税別)がかかる。

 加えて、グローバルIPネットワークサービスの新POPをアット東京データセンターに開設する(9月7日より)。また、提供中のエクイニクスデータセンターのPOPにおいても設備を追加(9月26日より)。これら都内のPOP強化により、国内および海外のコンテンツプロバイダ、ISP、通信事業者の幅広い需要に対応することが可能という。