災害復興支援のためにSaaSでも各社無償提供の動きへ

シナジーマーケ、セールスフォース、日本マイクロソフト、ブイキューブなど【16日更新】


 東日本大震災の支援のために各社からクラウド基盤の無償提供を発表されているが、SaaS系のサービスも、コミュニケーションや在宅勤務の促進など、さまざまなシーンを想定した無償提供が始まっている。

【16日15:20更新 シナジーマーケを追加】

シナジーマーケ、情報配信・データ管理のSaaSを無償提供

 シナジーマーケティング株式会社(シナジーマーケ)は14日、被災地で支援活動を行う自治体・教育機関・NGO・NPOに対して、クラウドサービスを無償提供すると発表した。

 コミュニケーション・プラットフォーム「Synergy!」と、ケータイ集客支援サービス「チョイモビ」。被災地での情報の混乱緩和や、迅速な支援体制の整備に、両SaaSの情報配信・データ管理機能を活用できるという。

 申込みは06-4797-2500もしくはhope@synergy-market.co.jpまで。

〇被災地・被災者への支援について
http://www.crmstyle.com/press/docs/20110314_1506.pdf

セールスフォース、Salesforce CRMのフル機能版を1000ライセンス・90日間無償で

 セールスフォース・ドットコム株式会社(セールスフォース)は15日、政府や企業が被災地支援のために利用する場合、Salesforce CRMのフル機能版を、1000ライセンス、90日間無償で提供すると発表した。

 Salesforce CRMのフル機能ライセンスに加え、Chatter Freeライセンスも5000ユーザー分含まれている。また、利用にあたっての支援が必要な場合は、同社のサービスに精通していえる社員、および協力の意思表明をしている認定コンサルタントなどを、可能な限り紹介するとのこと。

〇Salesforce CRM 90日間無償提供に関する詳細
http://www.salesforce.com/jp/prayforjapan/

日本マイクロソフト、Exchange OnlineやDynamics CRM Onlineを90日間無償提供

 日本マイクロソフト株式会社でも、電力供給が制限される状況において、電力消費が少なく、すぐに利用できる情報提供および共有の手段として、同社のクラウドサービスを90日間無償提供する。

 提供する機能は、連絡用電子メール、電子掲示板および伝言板、文字/音声/映像チャット、緊急支援物資の管理、緊急管理用データベースなどで、Exchange Online、SharePoint OnlineおよびLync Online、Dynamics CRM Onlineが対象となる。

 申し込み/問い合わせのアドレスはjpbpsinf@microsoft.com(Dynamics CRM Onlineのみkkmbsbg@microsoft.com)。

 なお同社はSaaS以外にも、緊急情報提供用にAzureを提供しているほか、被災地の復旧支援を行う非営利法人向けには、復旧業務に必要なソフトウェアの無償ダウンロード提供も行っている。

〇東北地方太平洋沖地震に伴う支援と対応について
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3971

Beat Communication、無償でSNSを提供

 株式会社Beat Communicationは14日、今回の震災の被災者へ支援・救援活動を行う政府・自治体および各種団体を対象に、連絡手段や情報共有手段として、同社が開発するSNSなどのソーシャルテクノロジーを無償提供すると発表した。

 利用希望団体は、担当者名、団体・組織名、電話番号、利用目的、団体URLを記載の上、メールでask@beat.co.jpまで連絡する必要がある。受付期間は4月13日まで、提供機関は6月30日まで。

〇プレスリリース
http://press.beat.co.jp/press/2011/03/-sns-1.html

ブイキューブ、Web会議室を無償提供

 ブイキューブは、東日本大震災で被災した地域に本社・視点を持つ企業を対象に、SaaS型Web会議サービス「V-CUBEミーティング」の無償提供を12日より開始した。申込期間は3月31日18時まで、無償期間は4月30日まで(状況を見ながら期限を延長する可能性あり)。申込み方法は、社名、部署名、担当者名、連絡先番号、メールアドレスを記載の上、vsupport@vcube.co.jpにメールを送信する。

 また、被災地以外の企業に対しても、長期化が想定される計画停電、節電に対応するための支援として「計画停電/交通機関運行制限対応支援プラン」を提供する。こちらでは、V-CUBEミーティングの初期費用を無料とし、4月30日までの利用料金を半額とする。Androidアプリ(β版)も利用可能。対象企業は、多数の出社不能な従業員がいる全国の一般企業。

〇東北地方太平洋沖地震被災地を対象としたWeb会議室の無償提供を開始
http://www.vcube.co.jp/news/0314_1318.html

日本IBM、SaaS版「LotusLive」を無償提供

 日本IBMは、被災地での活動において情報共有やメールの手段が必要な組織を対象に、Webブラウザでコラボレーション・メール機能を利用できる「LotusLive」を3カ月無償提供する「東北地方太平洋沖地震対策 LotusLive 無償提供プログラム」を14日に開始した。

 適用条件と対象は、災害救助法適用地域にて情報共有やメールの機能を必要とする組織(地方公共団体、社会貢献活動や慈善活動を行う非営利団体など)。対象期間は7月31日まで。申込みはsbcloud@jp.ibm.comへのメールで受け付ける。申込み期限は4月30日まで。

〇東北地方太平洋沖地震対策にLotusLiveを無償提供
http://www-06.ibm.com/jp/news/2011/03/1401.html

ゾーホー、SaaSサービス群を半年間無償提供

 ゾーホージャパンは、SaaSサービスのライセンスを半年間無償で提供する「東日本大震災 復興支援活動団体向け Zoho無償提供プログラム」を14日から開始した。

 東日本大震災の被害に対する復興支援活動を行う団体や地方公共団体向け。特に、掲示板、WiKi、データベース、ドキュメント共有、プロジェクト管理などのサービスを提供することで、各団体の情報共有・共同作業を支援するとしている。

 対象となるサービスは、Webフォーム&データベース作成「Zoho Creator」、掲示板「Zoho Discussions」、ドキュメント管理「Zoho Docs」、プロジェクト管理「Zoho Projects」、Wiki・Webサイト作成「Zoho Wiki」。「ユーザーフォーラム」「オンラインヘルプ」「Zoho関連の各種セミナー/イベントの案内」といったサポートも提供する。提供機関は9月30日まで。期間中はいつでも申込み可能。

 申込み方法はメール(info@zoho.jp)、フォーム(http://creator.zoho.com/jpzoho/jishin)、Twitter(@jpzoho)のいずれかで、団体名・担当者名・電話番号・メールアドレス・利用するZohoサービス・Zohoアカウント名を連絡する。

〇東日本大震災の復興支援団体向けにZohoサービスを無償提供(リリース)
http://www.zoho.co.jp/news/press20110314.html

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