米HPのマーク・ハードCEOが辞任、セクハラ調査に絡み問題が判明


2005年のHP WORLD Tokyo 基調講演に登場したマーク・ハード氏

 米HPは6日(米国時間)、会長兼CEO兼社長のマーク・ハード氏が辞任したと発表した。元契約会社社員からの、セクシャル・ハラスメントの訴えに対する調査の影響を受けたもので、CFOのキャッシー・レスジャック氏が暫定CEOに就任している。

 HPによれば、元契約会社社員からの訴えを受け、取締役会の監督のもとに、外部法律事務所とゼネラルカウンシルオフィスによる事実/状況調査が行われ、同社のセクシャル・ハラスメント規定に関する違反はなかったものの、行動規範であるSBC(Standards of Business Conduct)への違反が確認されたという。

 ハード氏は、この件について、「調査が進むにつれ、“信頼、尊敬、誠実の基準および規範”に沿わない事実があると理解した。取締役会メンバーとの議論ののち、私が辞任し、取締役会が新たなリーダーを探すことになった。これは、HPに5年間在籍した私にはつらい決断だ」とコメントしている。

 ハード氏は、何かと話題の多かったカーリー・フィオリーナ氏の後を受け、2005年4月にHPのCEOに就任。同社の業績を好転させたとして、高い評価を受けていた。なお、後任のCEOおよび会長については、社内外の候補者から選定されるとのことで、新たに設置される人選委員会がその選考を監督するとしている。

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