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富士通、企業のサイバー防衛能力の強化に向け経営の判断と現場の対処までを支援するソリューションを提供

 富士通株式会社は27日、顧客が自社のサイバーリスクを把握し、限られたリソースの中で優先すべき対策を明確にして実行につなげられるよう、8月に発表したサイバーセキュリティ戦略に基づくサイバー防衛能力の向上を支援するソリューションの提供を開始すると発表した。

 富士通はソリューション提供の背景として、企業を取り巻くIT環境はクラウドサービスの利用拡大や、グループ会社や取引先とのシステム連携、デジタルサービスの拡大などにより複雑化していると説明する。国内外で大規模なサイバー攻撃や情報漏えいが相次ぐ中で、日々公表される脆弱性や脅威情報から自社に直接関係するものを特定し、限られた人員で優先的に対処することが課題となっている。

 富士通はこうした課題に対し、企業のサイバー防衛能力を継続的に高めるためのサイバーセキュリティ戦略「Fujitsu SPIRAVOLVE Cyber Defense」の具体化を進めている。この戦略を構成する「サイバー防衛フレームワーク」を通じて、リスクの把握や評価、優先順位付け、対処、実施状況の可視化までを一連の防御サイクルとして支援する。

「Fujitsu SPIRAVOLVE Cyber Defense」におけるソリューションの位置付け

 ソリューションでは、外部から見えるIT資産や脆弱性を継続的に把握するアタックサーフェスマネジメント(ASM)を活用して、インターネット上からアクセス可能な顧客のIT資産や脆弱性を継続的に把握する。顧客が認識・管理しているIT資産だけでなく、外部から見たIT環境を捉えることで、サイバー攻撃に利用される可能性のある箇所や経路を明らかにする。

 また、顧客に関係する脅威情報を収集・分析するサイバー脅威インテリジェンス(CTI)を活用し、外部で流通する認証情報など、顧客に関係する脅威情報を把握する。さらに、外部公開資産に対する脆弱性スキャンにより、顧客自身で継続的に点検する手段と、ASMやCTIなど第三者から得られる情報を組み合わせ、把握漏れや攻撃者に悪用される可能性のある脆弱性を早期に特定し、サイバー攻撃に悪用されるリスクの低減につなげる。

 顧客のシステム数や環境に応じて、ASMやCTI、脆弱性スキャンなどにより把握した情報をIT資産やシステムの構成情報を管理するCMDB(構成管理データベース)などの資産管理情報と関連付け、対象システム、管理責任者、保有情報、事業上の重要度などを確認する。これにより、技術的な深刻度だけでなく、対象となるシステムや情報の重要性、事業への影響を踏まえて、リスクの高い対象から優先して対処できるよう支援する。

 把握したリスクの評価と優先順位に基づき、顧客の状況に応じて富士通のケイパビリティを組み合わせ、対処状況を管理する仕組みを構築し、対策の実施状況を継続的に可視化する。さらに、こうしたサイバーリスクや対策の実施状況に関する情報を組織内で一元的に管理し、経営層と現場がそれぞれの役割に応じた情報に基づいて状況を把握・判断できる仕組みへと発展させる。これにより、対策の実施有無だけでなく、リスクが実際にどこまで低減したのかを確認し、リスクの把握、評価、優先順位付け、対処、実施状況の確認を継続的に行うサイバーセキュリティのマネジメントサイクル実現を支援する。

 富士通は、10月1日に設立したCyber Security Nerve Centerを中核として、顧客のサイバーリスクや環境に応じたソリューションを順次拡充していく。2026年度中をめどに、AIによる調査とセキュリティ専門家の知見を組み合わせたサイバーインシデント対応支援や、AIを活用した脆弱性診断、AIレッドチームオペレーション、SOCとの連携サービスなど、富士通が保有するセキュリティ運用ノウハウを活用したサービスの高度化を進める。

 また、現在提供している各種セキュリティサービスを「サイバー防衛フレームワーク」に基づく防御能力として体系化し、個別の製品や対策ではなく、顧客の事業リスクや環境に応じて必要となる防御能力を組み合わせて提供できる形へと発展させる。さらに、カスタマーゼロの取り組みとして富士通自身のサイバー防衛における社内実践を通じて培った知見やモデルを活用したソリューションやコンサルティングを順次顧客に提供し、リスクの把握から優先順位付け、対処、効果確認までのサイクルを強化していく。