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Blue Yonder、自律型サプライチェーンを強化するAIモデル学習基盤をNVIDIAと開発

 パナソニック コネクトグループの、サプライチェーン向けのAI企業である米Blue Yonderは現地時間18日、オートノマス(自律型)サプライチェーン用に特化したAIエージェントの開発を加速する「Model Training Factory」を、NVIDIAの「NVIDIA Nemotron」を基盤に構築したと発表した。

 Model Training Factoryは、サプライチェーンに高度に特化したAIモデルをファインチューニング(追加学習)し、テストするための再現モデル学習基盤。

 サプライチェーンの専門家と同等の水準で、高付加価値タスクを安定的に実行できるように学習されたモデル群は、サプライチェーンにおける複雑で複数のステップにわたるワークフローを実行するために追加学習とビルドが行われ、人間のオペレーターと協調して動作し、高品質な結果を保証するための評価が行われる。エージェント型AIを通じて、アクセスされるこれらのモデルは、最終的にサプライチェーンプロセスのオートノマス(自律的)な運用を可能にし、倉庫管理、需給計画、輸送、マーチャンダイジング(商品政策・商品化計画)、およびネットワーク運営までの全ての意思決定をサポートする。

 Blue YonderとNVIDIAは協力して、エージェント開発のためにNemotronオープンソースモデルをファインチューニングし、NVIDIAのNemotronオープンソースモデルやNeMo AIツールと、Blue Yonderのサプライチェーンにおける意思決定データおよび運用に関する専門知識を組み合わせたシステムをビルドおよびデプロイする。

 Blue Yonderは、サプライチェーンにおける意思決定は極めて複雑で、何千もの倉庫、輸送レーン、店舗にわたり、低遅延と高い精度が必要とされると説明する。次世代のAIアシスタントは、より高度で精密なAIと、エージェント型AIによってのみ実現可能な速さを通じて、組織がサプライチェーンで起きていることをより迅速に分析する手助けをしており、企業ではAIアシスタントの利用から、認識、推論、ツールの使用、そして人間のオペレーターと協調して機械のスピードで対応できる専門エージェントのチーム活用へと移行しつつあるという。

 一方、これを大規模に実行するための「コスト」も急速に変化しており、コーディングAIエージェントが推論需要(設計、コーディング、デバッグ、テストを自律的に実行・検証する計算処理プロセス)に対応するにともない、大規模なフロンティアモデル(最先端のAIモデル)を本番環境で実行するコストは上昇し続けているという。

 Model Training Factoryは、こうした課題に対して、ハイブリッドアプローチで対応する。広範な能力が必要な場面ではフロンティアモデルを使用し、それと協調して動作するように学習されたカスタムのサプライチェーンモデルを組み合わせることで、個々のワークフローが要求する精度とスピードをより低コストで実現する。

 Blue Yonderは、Model Training Factoryを構築するために、NVIDIAのエージェント型AIスタックを利用している。基盤としてNemotronオープンモデルを使用し、エージェントの構築、評価、およびオーケストレーション(連携・協調動作)には、NVIDIA NeMo Agent Toolkitを活用している。

 Nemotronが持つさまざまなサイズのモデルファミリーによって、業務に合わせてモデルのサイズを適合させることができた。これにより、高頻度に行われる倉庫業務での意思決定に最適化されたコンパクトなモデルから、複雑な複数ステップの計画立案のために構築された大規模モデルまで、用途に応じた使い分けが可能になる。

 各モデルは、特定のタスクの「専門家」となるように学習されており、エージェント型AIによる意思決定で特定の成果を出すことを目的としている。本番環境へのデプロイ前、およびその後の継続的な改善の過程で、厳格な評価基準に照らして評価される。モデルの訓練には顧客データではなく、合成データが使用される。

 Blue Yonderは、倉庫管理のワークフローに対応する最初のモデルを展開する予定。これには、WMS(倉庫管理システム)における引き当て不足、在庫の例外処理、納期の緊急度、ヤード(構内)と入荷用トレーラーにわたる全体の在庫の管理が含まれる。これらは、倉庫内において頻繁に発生する意思決定プロセスで、そのスピードと精度は、納期順守率、在庫不足、受注サイクルタイムに直接影響する。今後のモデルは、Blue Yonderのより広範なソリューションポートフォリオ(ラインアップ)へと拡張される予定としている。

 Model Training Factoryは、運用の専門知識を再利用可能なAIの訓練データに変換し、その知見をサプライチェーン全体に拡張可能な、再現性ある方法で複数の領域にわたって組み込む。最初のモデルは、2026年の後半にBlue Yonder Cognitive Solutionsを通じて、顧客の本番環境に導入される予定。