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NEC、映像認識AIとLLMを活用しローソンの店舗従業員の作業行動を可視化する実証実験を実施
2025年10月31日 13:00
日本電気株式会社(以下、NEC)は30日、株式会社ローソンと共同で、NEC開発の映像認識AIとLLM(大規模言語モデル)を活用して、店舗従業員の作業行動を分析・可視化する実証実験を実施すると発表した。埼玉県の1店舗にて、10月27日~11月2日の日程で行われる。
昨今では、少子高齢化による労働力不足を背景に、店舗作業の効率化が強く求められているが、そのためにはまず、現在の業務の実態把握が必要になるという。しかし、店舗の作業項目は100以上に上っており、それぞれの所要時間を正確に把握するためには、担当者が直接店舗で作業に立ち会い、手作業で作業時間を計測する必要があるものの、効率化施策の検討を進めていくうえで、毎回こうした測定を行っていては、担当者と店舗にとって大きな負担となってしまうとのこと。
そこで今回の実証実験では、店舗従業員の作業映像を映像認識AIで分析することで、人が立ち会うことなく、作業行動を可視化できるかどうかを検証する。具体的には、まず、店舗に設置したカメラで作業中の従業員を撮影・分析し、映像認識AIによって、映像内の従業員の業務を作業項目に分類する。
さらに、分類された各作業工程やその所要時間をLLMが文字化し、店舗作業内容を定量的に把握できるレポートを自動作成する。このレポートで示した時間と、従来の手段で計測された作業時間を比較し、今後の店舗の施策検証に活用できるかどうか、その有用性を評価するとした。
NECでは、この実証実験により店舗作業を定量化することで、ローソンが掲げる「店舗作業の30%削減」への貢献を目指すとしている。
