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ソフトバンク、オラクルとの協業によりソブリン性を備えたクラウドサービスを提供
2025年10月8日 15:37
ソフトバンク株式会社と米Oracle(以下、オラクル)は8日、クラウド上のデータやシステムを自国の管理下で運用し、データ主権(ソブリン性)を備えたサービスの提供に向けて協業を開始したと発表した。
協業に基づき、ソフトバンクは日本市場向けのクラウドサービスとして「Cloud PF Type A」の提供を2026年4月から順次開始する。また、オラクルのクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で提供されているAIサービスも、準備が整い次第、順次提供する。
Cloud PF Type Aでは、オラクルの「Oracle Alloy」を活用したクラウド基盤をソフトバンクの日本国内のデータセンターに導入し、ソフトバンクが管理・運用することでソブリン性を備えたクラウドサービスを提供する。
Cloud PF Type Aは、OCIの200種類以上のクラウドおよびAIサービスを利用できることに加え、暗号化キーを生成して管理するオラクルの暗号鍵管理サービス(KMS)「Oracle Cloud Infrastructure Vault」と、ソフトバンク独自のKMSを組み合わせることで、より高度なセキュリティの確保が可能になる。
また、ソフトバンクのマルチクラウド接続サービスやVPNサービスによる閉域網接続により、複数のクラウドサービスを安定的かつ効率的に利用できる環境を構築し、利便性と安全性・信頼性を両立させる。さらに、ソフトバンクのMSP(Managed Service Provider)サービスを通して、企業や自治体のニーズに応じてクラウドの運用から管理までを一貫して支援する。
ソフトバンクは、生成AIの活用拡大に伴い、今後ソブリン性を兼ね備えることが一層重要になることを踏まえ、GPUの利用などを支えるクラウド基盤として「Cloud PF Type A」を提供するほか、高速演算処理技術や生成AIの多様な活用ニーズにも対応可能なクラウド基盤の構築を目指すとしている。