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TIS、「Amazon Q Business」を活用した生成AIサポートチャットサービスを提供

 TIS株式会社は24日、Amazon Web Services(AWS)が提供するAIアシスタントサービス「Amazon Q Business」を活用した、システム開発および運用の課題解決に特化した生成AIサポートチャットのベータ版を提供開始した。

 Amazon Q Businessは、生成AIを活用した業務効率化と生産性向上を支援するエンタープライズ向けAIアシスタントサービス。最新の生成AIモデルとチャットインターフェイスが提供され、企業が持つドキュメントやナレッジを統合して質問に回答し、現場の疑問や課題にスピーディに対応できる。

 今回、TISがベータ版として提供開始する生成AIサポートチャットは、Amazon Q Businessを基礎技術とした生成AIによる技術サポートチャットとして、企業におけるシステム開発と運用の現場目線に立った、豊富で迅速なナレッジの提供を実現する。

サービス全体イメージ

 TISは、Amazon Q Businessで提供する生成AIと、TISがこれまで培ってきたAWSの運用ノウハウを組み合わせ、その強みを最大限に生かす生成AIサポートチャットを開発した。サービスは、Amazon Q Businessが日本語を公式サポートするタイミングで、日本語対応の正式版リリースを予定する。

 生成AIサポートチャットは、Amazon Q Businessを活用したシステム開発および運用の課題解決に特化し、TISの「マネージドサポートサービス」の一部として提供する。マネージドサポートサービスの契約ユーザーは、自身でAIチャットボットを開発することなく、簡単かつすぐに利用開始できる。

 TISが持つ豊富な実践知を多数収録しており、ユーザーがAmazon Q BusinessのAIチャットボット画面から質問を送信すると、これらのデータを生成AIが瞬時に検索して分析し、ユーザーの状況に最も適した解決策が提示される。これにより、従来は経験豊富なエンジニアでなければ判断できなかった次の一手を、誰でも実行できるようになり、トラブル解決時間を短縮する。

 TISのナレッジに加え、ユーザー自身が企業内で保有する自社システム固有の情報をアップロードして組み合わせ、自社の環境に最適化された回答を導き出せる。例えば、既存の運用マニュアル、システム構成図、過去のQA履歴、障害報告書などのデータをドラッグ&ドロップでアップロードするだけで、生成AIによる回答に統合できる。Amazon Q Businessが対応するWord、Excel、PDF、テキストファイル、音声データと動画データのアップロードが可能で、ユーザーはこれらをアップロードするだけで、データに含まれる情報を組み合わせた回答を得られる。アップロードしたデータは、AWS上に構築されたユーザー専用のデータ格納領域に安全に格納される。

 マネージドサポートサービスのメニューとして提供されるため、企業向けにカスタマイズされた生成AI環境を構築する一連の開発プロセスを、TISが事前に完了した状態で提供できる。ユーザーは、マネージドサポートサービス契約後に提供されるAIチャットボットのURLにアクセスするだけで、即日でTISが持つ豊富な実践知のデータに基づく技術支援を受けられる。

 提供価格は、マネージドサポートサービスに含まれるため、初期費用は不要。Amazon Q Businessの月々のユーザーライセンスおよびナレッジベースの使用にかかるAWS利用手数料と、サービス手数料(AWS利用料の10%)が発生する。