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NEC、製品カーボンフットプリント算定を支援する「NEC CFP Management」を提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は10日、製造業を中心とした企業の製品カーボンフットプリント(以下、CFP)算定を支援する新サービス「NEC CFP Management」を提供開始した。同サービスは、初期アセスメントを起点とし、一製品でのPoC、そして多製品への本格展開や継続運用へと段階的に支援を拡張し、持続可能なサプライチェーンの実現に貢献するとしている。

 NECでは、気候変動対策の一環として、企業には温室効果ガス(GHG)排出量の把握と削減が求められていると説明。とりわけ製造業では、製品単位のCFP算定が、国際的な規制や調達要件として明文化されはじめており、対応が求められる局面に差し掛かっているが、制度要件の理解や社内外データの収集・整備、業務設計やシステム整合といった課題により、多くの企業が算定の着手に至っていないのが実情だという。

 こうした状況に対し、NECは、グループ内でのCFP算定実証で得た知見を生かし、実行可能性と業務フィットを両立したNEC CFP Managementを開発した。

 NEC CFP Managementは、企業の導入段階に応じて、初期アセスメント、PoC(1製品でのPDCA試行)、本格導入(多製品展開・PDCA運用)の3つのステップでCFP算定の定着を支援する。

 初期アセスメントのステップでは、CFP算定に向けた準備状況を短期間で診断する。算定対象の特定や制度要件、データ可用性、実行のボトルネックなどを明確化する。

 PoCのステップでは、選定された1製品を対象に、PDCAサイクルを簡易的に一周実行し、算定方法の妥当性や、システム・業務との整合を検証する。

 本格導入のステップでは、PoCで得られた知見をもとに、算定対象製品を拡大し、本格的な運用フェーズへと移行する。企業におけるPDCA運用の自走化に向けて、対象製品群への横展開や算定手順の標準化などを通じて、算定業務の定着と継続的な改善の促進を支援する。

 サービスの費用は、初期アセスメントが20~50万円(税別)。PoC支援、本格導入支援は個別見積もり。

 NECは今後、NEC CFP Managementの拡張として、サプライヤーデータ収集支援や、社内システム連携支援、社内体制構築支援、検証対応支援、削減・開示対応支援といった支援領域の追加を検討している。