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ドローンで造船を効率化、常石グループとブイキューブが実証実験

工程確認に。災害時・軽量荷物の運搬も想定

 ツネイシホールディングス株式会社は1日、株式会社ブイキューブが実施したドローンを活用したリアルタイムな映像による設備点検・情報収集に関する実証実験に協力したと発表した

 実施期間は5月18日からの4日間。常石造船の常石工場内で行われた。ドローンに搭載したカメラで建物の天井やクレーンなどの高所部分や、工事の進捗やブロックの配置など工場の稼働状況を撮影。映像と写真でリアルタイムに確認することが、設備の保守点検や工程管理の効率化に寄与するかを検証した。

 さらに災害発生を想定し、任意で指定した場所への急行と映像情報の精度を確認するなど、4日間で合計40回以上の飛行試験で、ドローンの安定した飛行性能を生かした活用方法をテストしたという。

 具体的な検証プログラムは、「工場の稼働状況の把握」「建屋の屋根、クレーンの高所の設備点検」「災害発生時の運搬シミュレーション」「軽量荷物の運搬シミュレーション」。軽量荷物の運搬では、ボルトなどを保管場所から工事場所まで運搬する用途にドローンを活用し、経路上の飛行性能などを確認した。

 使用したドローンは、香港DJI製「Inspire1(インスパイア・ワン)」。重さ:約3kg、大きさ:横430×縦450×高さ300mm、行動半径:約2km、連続稼働時間:約15分、最高速度:約70km/h。

 ツネイシホールディングスでは、造船事業をはじめ、グループの施設を対象に生産工程の効率化や安全性の向上をめざし、ブイキューブのWeb会議技術とドローンを組み合わせたサービスの活用を検討していく意向という。

Inspire1
操縦する様子

川島 弘之