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NII、学術情報ネットワーク「SINET6」の日米欧を結ぶ国際回線を400Gbpsに増強

 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(以下、NII)は1日、学術情報ネットワーク「SINET6」の国際回線において、日本-米国-欧州を結ぶネットワークのすべての帯域を400Gbpsに増強し、運用を開始したと発表した。

 SINET6の国際回線は、 高エネルギー物理研究のアトラス実験やBelle II実験、医学・遺伝学における研究プロジェクトなど、国際的な連携などに活用されている。

 SINETの国際回線は、2019年に国の研究教育ネットワークとしては、単独機関では世界で初めて日本-米国-欧州を結び、地球を一周する100Gbpsの学術ネットワークを構築した。さらに、2022年にはアジア回線を強化し、日本-シンガポール間に加えて、日本-グアム間に100Gbpsの回線を開設した。2024年4月には、欧州との接続をロシア経由から米国経由に変更し、回線速度を400Gbpsへ拡張した。そして今回、日本-米国-欧州を結ぶすべての帯域を400Gbpsに拡張した。

国際回線の経路

 SINETは、国内外の大型実験設備と接続し、膨大なデータの送受信を支えている。例えば、欧州の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)、核融合実験炉(ITER)など世界の最先端の大型研究施設と接続しており、これらの実験設備から出力される大規模な研究データの迅速な転送には、広帯域かつ安定したネットワークが不可欠となる。特に、海外の実験施設からデータをスムーズに取得するためには、十分な帯域が求められ、近年では米国や欧州、アジアをまたぐ国際協調型プロジェクトが増加しており、研究者からは広帯域な通信環境を求める声が高まっていたという。

 今回の増強により、国際的な研究ネットワークとの連携がさらに強化されると説明。特に、米国Internet2、欧州GÉANT、オランダSURFnet、北欧NORDUnetなどの海外研究ネットワークとの接続性が向上し、日米・日欧・日アジアの国際共同研究の推進が期待されると説明。今後もSINETの国際回線のさらなる高速化と安定運用を推進し、学術研究、グローバルな研究環境の発展に貢献するとしている。