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CTC、金融機関向けの業務アプリとシステム基盤を利用できるクラウドサービス「C-NOAH」
2025年1月24日 10:00
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は23日、金融機関向けの業務アプリケーションとシステム基盤をサービスとして利用できる「C-NOAH(シー・ノア)」を提供開始すると発表した。与信管理や融資支援などのアプリケーションと、金融業界のセキュリティ基準に準拠するためのシステム基盤をSaaS形式で提供する。
C-NOAHは、金融機関の業務に必要なアプリケーションと金融グレードのインフラ基盤を、クラウドサービスとして提供するもの。アプリケーションは、CTCが開発した与信管理や融資業務向けのアプリケーション群から、必要なものを選んで利用できるほか、AIによる議事録生成やチャット機能など、10種類のAIモジュールも用意されているので、企業の業務に合わせたカスタマイズや新たなアプリケーションの開発も行えるという。
システム基盤は、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)から選択でき、用途に応じて複数のクラウドサービスを組み合わせるマルチクラウドでの構築にも対応。金融グレードのセキュリティ、システム監視、運用管理などのサービスが共通して利用できるとした。なお、利用企業が独自にアプリケーションを開発する場合には、システム基盤のみを利用するPaaS形式での活用も可能としている。
また、目的特化型モデル(SSM:Small Specialist Models)と呼ばれる、比較的小規模の生成AIの利用にも対応し、特定の業界や領域に特化した複数のSSMを組み合わせることにより、データ抽出やリスク分析など、自社の業務に沿った精度の高い回答が期待できるという。さらに、AI自身が最適なSSMを自動的に選択する「AIエージェント」の仕組みも備えているので、対話の文脈、前後関係、背景、状況などに応じて複雑なタスクにも対応するシステムを構築でき、業務の効率化を支援するとのこと。
料金は、利用するアプリケーションの数と、インフラ基盤の使用量に応じた月額制を採用しているため、インフラ基盤の構築やアプリケーション開発の初期費用を抑えて、迅速に業務の効率化、高度化を進められる点も特徴。CTCでは、3年間で30億円の売上を目標としている。