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AIoTクラウドの「WIZIoT遠隔監視」、フロート型・レベル型メーターの読み取りに対応

従来の目視点検記録を50%効率化できる新機能も

 シャープの子会社である株式会社AIoTクラウドは19日、工場設備のメーターなどをカメラで撮影・AIで読み取ることで点検業務を効率化する「WIZIoT(ウィジオ)遠隔監視」サービスをアップデートすると発表した。

 「WIZIoT遠隔監視」は、工場設備のメーターなどをカメラで撮影し、AIで読み取ることで点検業務を効率化するサービス。工場設備のメーターなどを固定カメラやスマートフォンのカメラで撮影すると、それをAIが読み取り、クラウド上の点検台帳に自動記録できるため、点検業務の時間短縮とヒューマンエラーの低減を実現するという。

 また、巡回が不要な「固定カメラ利用プラン」と、専用カメラが不要な「スマホカメラ利用プラン」を組み合わせたハイブリッド利用が可能で、カメラ導入コストを抑えられるうえ、現場の特性に合わせた導入を行えるとのこと。

 今回のアップデートでは、これまでのアナログ・デジタルメーターやランプに加え、食品・化粧品の工場や化学プラントにおいて、タンク/ボイラーなどの流量計(液体や気体の流量を測定する計器)や液面計(液体や気体などの境界面の位置を測定する計器)に広く利用されている「フロート型メーター」、および「レベル型メーター」のAI読取に対応した。不等間隔や複数針のアナログメーターにも対応する。

 加えて、スマートフォンのカメラをメーターにかざすだけで点検できる連続自動撮影をサポートした。この機能では、メーターと近くに張り付けたQRコードをスマートフォンのカメラで同時に撮影することにより、メーターを判別。カメラをメーターにかざすと、QRコード認識後に自動で撮影してAI読み取りを行うので、メーター数が多い工場でも連続で迅速に点検できるとした。

 また、スマートフォンをかざすだけでタップする必要がないため、点検に不慣れな利用者でも手ブレを抑えながらスムーズに点検を行えるとのこと。なおAIoTクラウドによれば、目視でメーターを読み取り、紙の点検票に手書きで結果を記入する場合と比べて、点検時間を約50%短縮できるという。

 さらに、ネットワーク接続状況を自動で判定し、オフラインでも点検が可能となる機能を追加した。スマートフォンの電波が届かないエリアでメーターを撮影した場合、画像が端末に保存され、電波が届くエリアに移動したあとに、手動で画像データをクラウドにアップロードすることで、まとめて読取処理を行える。

 一部の工場では、地下などスマートフォンの電波が届きにくいエリアが存在しているが、この新機能により、ネットワーク環境に依存することなく、スムーズに点検作業を進められるとしている。