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KDDI、ビッグデータと店舗データなどの組み合わせによるリテール業界向け店舗開発ソリューションを提供

 KDDI株式会社は20日、個人向けの小売りやサービスを提供するリテール業界が抱える課題解決のため、KDDIが保有する位置情報データやサービス利用状況から推定した興味関心データと、顧客が保有する店舗売上・会員情報などのデータを組み合わせてダッシュボード化する、店舗開発ソリューション「KDDI Retail Data Consulting」を提供開始すると発表した。

 ソリューションでは、新店舗の出店候補地を分析し、商材への関心の高さや競合商圏との重複度合いなどを可視化する「店舗開発支援パック」と、類似店舗のデータを基に新店舗の売り上げ予測を支援する「売上予測支援パック」、データドリブンな販促・マーケティングサイクル構築を支援する「マーケティング活用パック」、商品ごとの在庫回転率を可視化して改善を支援する「在庫可視化・最適化パック」、店舗単位での商品棚最適化を目的にPOSデータを集計して需要予測を支援する「品揃え最適化パック」の5種類のパックを提供する。

 KDDIが保有するビッグデータと、顧客の社内に点在するデータを組み合わせて活用することで、客観的データに基づいた候補地評価や出店判断を可能にし、店舗開発業務の効率化に貢献する。

店舗開発支援パックの画面イメージ

 先行事例としては、英会話教室・スクールを展開するKDDIグループのイーオンに、ソリューションの店舗開発支援パックを導入した。導入の結果、データに基づく分析がスピーディーに行えるようになり、定量・定性を合致させて妥当な判断をすることに寄与しているとの声があったという。

 KDDIでは、顧客の事業成長・社会課題解決へ貢献するため、AI時代の新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX」を2024年5月に始動し、リテール業界向けには「WAKONX Retail」として、消費者ニーズの多様化や労働人口不足といった業界課題の解消に取り組んでいる。KDDIは、KDDI Retail Data Consultingやパートナー企業との協業を通じ、リテール業界が継続的に利益創出できるモデルへの変革に貢献していくとしている。