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インターシステムズ、電子健康記録データプラットフォーム「InterSystems HealthShare」を日本で本格展開

 インターシステムズジャパン株式会社は8日、国や自治体、各種医療・介護施設、医療関連サービス企業などをつなぎ、個人の医療・健康情報を共有・統合・分析を可能にする、EHRデータプラットフォーム製品「InterSystems HealthShare」の日本市場での本格展開を8月1日に開始すると発表した。

 EHR(Electronic Health Record:電子健康記録)は、一生涯にわたる個人の医療や健康に関する情報を電子的に記録し、横断的にその情報を共有・活用する仕組みで、デジタル化によるより良質な医療やケアを目指す医療DXにおける重要な役割を担う。

 医療・介護・健康分野における情報共有・活用、EHR構築の大きな課題は、各施設やサービス、関連機関ごとに形式や通信方式が異なり、分散あるいはサイロ化していることが挙げられる。そのため、相互運用のためには、データの加工や医療標準への対応、分析できる再利用可能な大規模データベースやリポジトリの構築に大きな手間とコストがかかる。

 InterSystems HealthShareは、米国退役軍人省、米国最大級の医療サービスネットワークHealthix、英国North West London ICSをはじめとした、グローバルで多くの実績のある、EHRを実現するためのデータプラットフォーム。医療・健康分野におけるデータの相互運用性を担保し、データ加工や厚労省が推進するHL7 FHIRなど医療標準への対応とデータ利用の課題を解決する。

 散在する患者情報を統合的に閲覧するビューワーを提供し、特定条件の患者や、通常と異なるデータを検出した場合には、担当医や関係者、患者本人にアラート通知を行い、迅速な介入を可能にする。さらに蓄積されたデータを高度に分析することで、公衆衛生、疾病予防、研究を支援し、医療の質の向上と国民の健康増進に寄与する。

 InterSystems HealthShareは、データの相互運用性と分析力を駆使して、個々の患者だけでなく、医療システム全体の効率化と質の向上を実現し、日本の医療・ヘルスケア分野におけるDXを推進し、持続可能なヘルスケアシステムの構築を支援すると説明。インターシステムズでは今後、パートナー企業と協力しながら、InterSystems HealthShareの日本での本格展開を進めていくとしている。