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図研プリサイト、過去のトラブル事例を有効活用する再発防止システム「Qualityforce」を強化

生成AIを用いて、報告書からトラブル情報を自動抽出する新機能を搭載

 株式会社図研プリサイトは、製造業における過去のトラブル事例を活用し、トラブルの再発・未然防止を実現するプラットフォーム「Qualityforce(クオリティフォース)」の新版を、6月28日にリリースする。

 Qualityforceは、設計チェックリスト、工程内不良、市場不具合など、従来は点在していた過去のトラブル情報を一元管理するシステム。活用シーンに応じて有効な過去のトラブル情報を抽出し、不具合の再発防止を支援するという。

 今回の新版では、不具合報告書をはじめ、品質異常連絡書や不良対策書など、企業独自のフォーマットで書かれたファイルから、生成AIが項目や値を自動抽出してデータ化する新機能「報告書からの自動抽出」を提供開始する。

 工程内不良や市場不具合など、過去の不具合情報をデータベース化しようとしても、現在までに蓄積されてきた膨大なファイルをデータ化するためには、多大な費用や手間が発生してしまうことから、なかなか作業が進んでいなかったというが、「報告書からの自動抽出」では、不具合報告書の内容を生成AIによって自動的にデータベース化する仕組みを搭載。生成AIに関する知識がなくても、プリセットのプロンプトによって、ほとんどの報告書からデータを抽出可能なため、データベース化を手間なく進められるとした。

 なおデータベース化された情報はキーワード検索を行えるほか、独自AIによる類似トラブルの検索、表現の揺らぎ吸収など、さまざまな支援機能を備えているので、目的の情報を的確に探し出せるとしている。

不具合報告書などのファイルから、生成AIが項目や値を自動抽出してデータ化