ニュース

Specteeのサプライチェーンリスク管理サービス、水害発生時の影響をリアルタイムに推定する新機能を提供

SNSに投稿された画像などをAI解析し浸水の影響範囲を地図上に表示

 株式会社Specteeは29日、製造業のサプライチェーンリスク管理向けを支援するサービス「Spectee Supply Chain Resilience(SCR)」において、水害発生時、SNSに投稿された画像を利用し、リアルタイムの浸水の影響範囲を地図上に表示する新機能「リアルタイム浸水推定」を提供開始すると発表した。

 Spectee SCRは、製造業などのサプライチェーンを見える化するとともに、サプライチェーンに影響を及ぼすさまざまな危機情報をリアルタイムに収集・分析し、生産への影響を迅速に把握できるよう支援するクラウドサービス。

 今回は同サービスにおいて、SNSに投稿された画像から浸水した場所や浸水の深さを割り出し、降水量、地形データ等と組み合わせて統合的にAI解析することで、氾濫発生からリアルタイムに浸水範囲と各地の浸水深を地図上に表示する機能「リアルタイム浸水推定」を新たに提供する。

 導入企業は同機能を活用することで、あらかじめ登録した拠点が浸水被害の可能性のある範囲に該当しているかどうかを即座に確認できるのみならず、被害を受けた拠点の情報や取り扱っている製品・部品への影響についても、迅速に確認を行えるとしている。また、納期への影響など被害情報を素早く取りまとめて事業影響レベルを見極められるため、初動対応の意思決定を迅速化できるとした。

 なお同機能は、SpecteeのAIリアルタイム防災・危機管理サービス「Spectee Pro」に2022年から機能実装されており、すでに多くの自治体や民間企業で活用されているとのことで、2023年までに300地点以上の浸水推定情報を提供したという。また、実地調査を含めた自治体との共同検証や、衛星データと組み合わせて被災時の街の浸水状況を3Dで再現する取り組みなども進めているとのことだ。