EYSC、「マルチモーダルAI」を活用した企業の新価値創出を支援するサービスを提供

　EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社（以下、EYSC）は18日、次世代生成AI技術「マルチモーダルAI」を活用して、クライアントの新たな価値創出を支援する「マルチモーダルAIを活用した新規価値創出支援サービス」を4月1日から提供すると発表した。

　業務におけるリサーチや、資料の構成やドラフトの作成・アイデア出し、文書の作成・校正・要約などさまざまな事務作業に生成AIの活用が進んでおり、これらの取り組みにおいて現在多く使われているのは、テキスト、文書など自然言語である1つのモーダルを処理する「シングルモーダルAI」となる。

　これに対してマルチモーダルAIは、映像や画像、音声情報などさまざまな種類のモーダルを、統合的な認識空間で処理する。例えば、工場の中の画像をAIで判断する場合、シングルモーダルでは画像のみから何がどこにあるのかという把握を行うが、マルチモーダルでは、さらに工場の運営マニュアルと合わせてAIに解釈させることで、工場が適切に運営されているかまで包括的に把握することが可能。医療業界においては、カルテや医療文献などの情報とレントゲン画像をマルチモーダルで見ていくことで、より高精度に疾患を発見できるという検証結果もあるという。

　EYSCでは、企業向けに研究・開発をしたマルチモーダルAIと、これまで培ってきた経営コンサルティングの知見を組み合わせ、業務の効率化にとどまらない企業の新たな価値創出を支援するコンサルティングサービスの提供を開始すると説明。シングルモーダルAIを超える推論が行えるマルチモーダルAIの活用は、膨大なデータへの迅速かつ網羅的なアプローチを可能とし、その結果、データ全体の最適化や新たな組み合わせによるイノベーションの創出性を広げることが期待されるとしている。