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日立、三菱UFJモルガン・スタンレー証券と共同開発した「プロ人財視える化・育成ソリューション」を提供

 株式会社日立製作所(以下、日立)は13日、各職種に特化したプロフェッショナル人材の育成を支援する「プロ人財視える化・育成ソリューション」を、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社と共同で開発し、販売開始すると発表した。価格は個別見積もり。

 ソリューションは、企業が求める人材定義から、現場部門の課題に即したスキルや特性の設定、社員の評価の見える化・教育プランのレコメンドまで、職種に応じた人材育成を支援する。業績評価などの定量評価と社会・組織への貢献といった定性評価を組み合わせ、企業・現場部門といった組織の観点で社員一人一人のプロフェッショナル人材としてのレベルを可視化する。

 具体的には、まず、定量的な一次評価として、業績などの数値や各現場部門で重視する保有資格の有無などのスキルをもとに、各部門における個人の位置付けを見える化する。次に、定性的な二次評価として、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)といった企業が求める理念や業種・業態に応じた組織の経営戦略を指標化し、それに基づいて行動し、かつ高実績を残せる人材かを判定する。さらに、これら2つの評価を組み合わせ、プロフェッショナル人材としてのレベルを3~5段階で認定する。

 これにより、組織やマネジメントの観点で社員を多面的に評価でき、組織の戦略とより合致した人材の育成・活用が可能になるとしている。

 社員一人一人が現在の能力とスキルを確認できるため、自社・自部門が求めるプロフェッショナル人材と、自身のレベルや組織における位置付けを視覚的に理解できる。

 これまで曖昧であった評価される人材の基準が明確になり、自身がプロフェッショナル人材に成長していくことによる達成感を得られると。また、プロフェッショナル人材としてのレベルを高めるため、スキルアップに向けた教育プランのレコメンド・社員の得意分野を伸ばすコーチングなどで本人のキャリア形成を支援し、モチベーション向上につなげる。さらに、社員一人一人が、業務の中で自律的に自分の達成度と社会・組織への貢献感を確認することで、組織へのエンゲージメント向上を支援する。

 これにより、企業や現場部門の方向性と個人のキャリアプランのミスマッチを解消し、社員のエンゲージメント向上に貢献すると説明。また、現場ニーズに即した資格取得率向上や、プロフェッショナル人材の増加など、より効果的な人材マネジメントを支援するとしている。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の顧客担当部門で、ソリューションのベースとなる独自のシステムを活用して、営業能力の向上など有効性を確認したことから、より幅広い業種で対応できるよう両社で共同開発し、日立からソリューションとして販売を開始する。

 日立は今後、ソリューションを金融機関の営業職に限らず、製造・流通業をはじめ、さまざまな業種の企業や職種に展開していくほか、グループ各社とも連携し、より効果的な人材育成の提供を進めていくと説明。さらに、日立人財データソリューションや、日立のESGマネージメントサポートサービスなど、日立の各種Lumadaソリューションとも連携し、企業の人的資本経営を積極的に支援していくとしている。

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