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キヤノンITS、公立小中学校向けに教職員の業務を効率化する「in Campus School IS」を提供

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は9日、教育機関向けソリューション「in Campusシリーズ」について、公立小中学校向けの新サービス「in Campus School IS」を2月29日に提供開始すると発表した。

 キヤノンITSでは、GIGAスクール構想により、全国の児童/生徒に1人1台のコンピューター端末が配布され、ICTを活用した授業が定着しつつある一方で、端末を活用した授業カリキュラムの構築や教職員のITリテラシーなどにばらつきがあり、学校間でICT環境の利活用に差が出ているのが実情で、教職員1人あたりの業務負荷も増大しているため、「働き方改革」「業務の効率化」への対応が急務となっていると説明。

 こうした学校および教職員の課題を解決し、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実に貢献するために、公立の小中学校で多く採用されている「Google Workspace for Education」と連携可能な、「in Campus School IS」を提供するとしている。

「in Campus School IS」概要図

 「in Campus School IS」は、教職員の日々の業務を効率化/高度化し、学校のICT活用を促進する10種類以上のDXモジュールからなり、契約後も常に最新のDXモジュールが利用できるSaaSサブスクリプション型のサービス。開発は2022年12月に資本業務提携契約を締結したチエル株式会社が担い、キヤノンITSが独占販売権を保有する。

 サービス利用により、教職員は日々の業務(計画/出欠/授業/報告)をDXモジュールの活用により作業工数を削減でき、保護者は学校での活動状況の確認や出欠/遅刻/早退連絡を専用のアプリケーションから簡単に行える。また、教育委員会は学校横断で統一されたフォーマットによる情報が閲覧でき、情報/内容の統一化が図れる。

 提供するモジュールのうち、「見取り管理モジュール」は、児童/生徒ごとに、QRコードを配した専用の用紙に、学校生活における日々の様子を記入してスキャンし、データ化および一元管理するモジュール。これまで先生ごとに閉じられていた情報をデータ化して蓄積するため、教職員間で情報を共有できる。

 「施設/備品管理モジュール」は、学校が保有する施設(教室など)および備品を管理することを目的としたモジュール。学校の施設/備品を登録する機能を提供するとともに、Googleカレンダーと連携することで、施設/備品の選択が柔軟に行える。

 「出欠/遅刻/早退連絡モジュール」は、保護者から児童/生徒の出欠/遅刻/早退などの各種連絡を受け付け、連絡情報をとりまとめることを目的としたモジュール。専用のGoogleスプレッドシート(出欠連絡共有シート)を使用して、学校で受け付けた出欠連絡などを記録/確認できる。また、Googleフォームと連携することで、出欠連絡を受け付けられるフォームの作成と、受け付けた連絡内容を共有のシート上で確認できる。

 「保護者連携モジュール」は、保護者が連携するアプリケーションを使うことにより、児童/生徒の欠席連絡(欠席/遅刻/早退)が可能となる。さらに、学校から配信されたお知らせをリアルタイムで確認できる。

 「ダッシュボード機能」は、学校単位や学年/クラス単位での表示に加え、児童/生徒ごとにフォーカスした欠席/遅刻/早退、見取りなど、学校生活で得られる数多くの情報を「ダッシュボード」に集約して可視化することで、教職員間での情報共有や「個別最適な学び」を重視した情報の可視化を実現できる。

 in Campus School ISの価格(税別)は、児童/生徒1ライセンスが月額50円、教職員1ライセンスが月額150円。初期導入費用は個別見積もり。

 キヤノンITSでは、「in Campus School IS」の提供開始により、教職員の「働き方改革」「業務の効率化」に貢献していくと説明。業務のさらなる効率化/高度化や、学校運営のDX化を推進・支援していくために、今後も校務システムとの連携強化やDXモジュールの機能拡張に継続的に取り組んでいくとしている。