トライアルとNTTが提携、デジタルツインコンピューティングによるSCM最適化の実現を目指す

　株式会社トライアルホールディングスと日本電信電話株式会社（以下、NTT）は22日、リテール業界におけるサプライチェーンマネジメント（SCM）最適化実現に向け、デジタルツインコンピューティングによるサプライチェーンマネジメント（DTC-SCM）の共同検討、および研究開発に関する連携協定を締結したと発表した。

　この協定では、リテールDXを推進し、データとAIを活用した先進的取り組みなどを行ってきたトライアルと、傘下のNTTスマートデータサイエンスセンタにおいて、さまざまな産業ドメインで、デジタルツインコンピューティング（DTC）による価値創造と社会課題解決に取り組んできたNTTが連携。トライアルが持つリテール業界の知見・店舗・データと、NTTが持つデータサイエンス分野の知見と技術を生かすことで、DTCによるSCM最適化の実現を図るという。

　両社では、これにより、メーカー・卸・小売のデータ融合を加速するとともに、商品カテゴリごとに異なるサプライチェーンや購買傾向も加味した、最適化実現を目指すとのことで、トライアル店舗での実証実験に向けて、1月より共同検討および研究開発を開始する。

　具体的には、補充発注の自動化により、売り場における欠品等によるチャンスロス、および廃棄ロスの削減を図るほか、物流の効率化、プラノグラム（棚割り最適化）、1to1マーケティング（ターゲティング型マーケティング）などにも取り組むとした。なお1to1マーケティングでは、クーポン・コンテンツ生成等において、NTTの大規模言語モデル「tsuzumi」の活用も目指している。