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日立ソリューションズ・クリエイト、社員が持つ知識の連携を通じて組織活性化を支援する「人材・スキルマッチングサービス」を提供

 株式会社日立ソリューションズ・クリエイトは18日、社内の有識者をキーワードから手軽に検索でき、社員が持つ知識の連携を通じて組織活性化を支援する「人材・スキルマッチングサービス」を販売開始した。

 人材・スキルマッチングサービスは、企業における「疑問があっても社内の誰に聞いたらいいのか分からない」「他部署の人となかなか知り合えない」といった課題に対応するサービス。特定の分野や技術に詳しい社員を検索できるようにすることで、面識のなかった社員同士をつなぐことで、新たな社内人脈の構築、知識の共有を促進し、社員一人ひとりの成長とともに、組織全体の課題解決能力の向上と活性化の実現を支援する。

「人材・スキルマッチングサービス」の概要

 利用者は、技術を中心としたキーワードを入力するだけで、社内にいる特定の分野や技術に詳しい有識者の候補を検索し、Microsoft 365との連携により、OutlookやMicrosoft Teamsで直接コンタクトできる。人材検索画面では、有識者の検索ができる他、利用者自身の技術情報(スキル)も確認できる。

 また、日々の業務で利用しているメールやチャットの発言データから、事前に登録したキーワードをAIが自動抽出する。これにより、社員の最新の技術や知識情報を蓄積した、独自の人材データベースを生成する。人材データベースは常時自動更新され、有識者候補も最新化されるため、利用者が手動で更新する手間をかけずに、鮮度の高い情報を提供できる。

 なお、事前に登録されたキーワードのみを収集するため、メールやチャットのキーワード前後の詳細な内容は収集されない。

 ドキュメントや情報を検索するのではなく、知識を持つ「人」を検索してつながることで、経験や勘に基づいたノウハウといった、ドキュメント化されていない「暗黙知」の共有も可能となる。経験者や有識者から直接話を聞くことは、質問の範囲外の知識やアドバイスも獲得でき、ドキュメントを探して読み込むよりも効率良く情報を吸収できるなど、多くのメリットが期待できるとしている。

 日立ソリューションズ・クリエイト社内の実証実験では、対象期間中にキーワード検索からの相談が約100件あり、相談により有識者からの情報共有を実現するなどの効果があったという。

 気軽に質問や相談ができる場所を提供することで、社員同士の交流が活発化し、部署の垣根を越えた出会いや人脈の構築を促して、新たなコラボレーションやアイデアの創出を支援する。また、若年層をはじめとした社員の教育機会の増加が期待でき、社員同士が知識を共有して交流することで、組織全体の成長と活性化を促進するとしている。

 日立ソリューションズ・クリエイトでは、2023年7月3日から製品の試作サービスを全社導入し、実証実験を実施した。実験後のアンケートにより、質問する側には「業務の悩みを社内有識者に気軽に相談できる」、質問される側には「自分のスキルが役立ち、モチベーション向上につながる」などのメリットがあることが確認でき、アンケートに回答した約6割の社員から、「全社規模で導入することで、部門間でのコミュニケーションの活性化につながる」という意見も確認できたという。

 人材・スキルマッチングサービスの利用ライセンス料は、1ユーザーあたり月額300円から。最少利用可能人数は500人。提供開始予定日は1月31日。

 日立ソリューションズ・クリエイトでは、人材・スキルマッチングサービスは今後、社内利用の継続によるフィードバックを活用した改善を続け、IT業界やプロジェクト型業務を行うさまざまな業種など、利用範囲の拡大を目指すとしている。