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遠隔操作型パーソナルモビリティを活用して移動や買い物を支援――、NTT Comがつくば市で実証実験

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は9日、茨城県つくば市において、遠隔操作型パーソナルモビリティ(以下、パーソナルモビリティ)を活用した、移動・買い物支援サービスの実証実験を開始すると発表した。高齢者や移動に制約のある人、駅から周辺施設を利用する人などを対象として実施する。

 NTT Comでは2023年2月から、「つくばスーパーサイエンスシティ構想」の実現に向けた取り組みを推進するつくば市の協力のもとで、保安要員による近接での目視確認を行いながら、パーソナルモビリティを活用したラストワンマイル対策に向け、実証実験を実施していた。

 今回の実証実験では、NTT Comが提供するロボットの運行オペレーションサービス「RobiCo5」を活用しつつ、遠隔操作のみでの走行を行うなど実証内容を拡充し、さらに社会実装に近づけることを目的として実施する。

 あわせて、パーソナルモビリティの遠隔運用オペレーションの効率化による事業性向上に向けて、遠隔監視の一部をAIカメラにて代替した場合の、運用オペレーションの検証も行うとのこと。

 具体的には、2つの実証を予定している。

 1つ目は、つくば駅を起点に、パーソナルモビリティを活用した近距離移動、および荷物搬送サービスの提供に関する実証。パーソナルモビリティを活用した、美術館や図書館、駐車場などへの移動サービスや、ロボットによる荷物のポーターサービスをトライアル実施し、つくば駅周辺における、人の移動や荷物搬送に関するニーズ把握を行うとした。

 実施期間は1月9日~17日。

 2つ目としては、パーソナルモビリティを活用した移動支援サービス、および自治会館を拠点とした買い物支援サービスをトライアル実施し、その利便性や事業性を検証する。

 ネットスーパーに配達を依頼した場合、配達予定時間枠は自宅で待機する必要があるが、自治会館を拠点として活用することで、注文商品を任意の時間(同会館に寄るついでやバス停からの帰りなど)に受け取れ、また自治会館から自宅付近まではパーソナルモビリティの利用が利用できるので、注文商品を自宅まで持ち帰る負担を軽減可能になるとした。なお今回の実証実験では、あらかじめ準備された商品を使って、模擬的にサービスを体験してもらうとのこと。

 実施場所はつくば市宝陽台地区、実施期間は1月18日~1月31日。