SCSK、統合的なオブザーバビリティとAIOpsを実現するDynatraceの製品を販売

　SCSK株式会社は2日、Dynatrace合同会社と3月に国内販売代理店契約を締結し、システム運用の効率化を支援する、ユニファイドオブザーバビリティプラットフォーム製品を販売開始した。

　Dynatraceのユニファイドオブザーバビリティプラットフォームは、ハイブリッドクラウド、マルチクラウドなど複雑化するシステム環境について、アプリからインフラまでIT環境全体を一元管理し、統合的な可観測性を提供するとともに、収集した膨大なデータをAIが自動分析して、分析結果をIT運用に活用するAIOpsを実現する製品。

　エージェントソフト「OneAgent」をインストールすることで、自動的にシステムを構成するアプリケーションからインフラまで全体の稼働状況と性能を把握し、さらに独自AIにより障害原因分析を行う。例えば、システムの応答時間劣化が発生した際に、従来の監視ツールではシステム応答時間劣化を検出するのにとどまるが、「新バージョンのリリースに起因するもの」など、劣化の要因まで検出する。

　DynatraceのAIは、事前に収集したシステム構成情報を基に、数値情報、ログメッセージ、ユーザーの操作情報、コードレベルの処理などを多角的に分析し、システムに精通したエンジニアによる分析と同等レベルで障害原因を分析する。

　AIによる障害原因分析では、システムを構成するサービス間の呼び出し関係に基づいて探索する。まず、呼び出し元から呼び出し先へとたどって原因の所在を探り、それ以降の呼び出しで異常箇所が見つからない場合は、そのサービスが稼働している環境上に障害原因がないかを探索する。

　SCSKは今後3年間で20社以上への導入を目指す。

DynatraceのAIによる障害原因分析のイメージ