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Twilio、国内4キャリアのユーザーとの共通番号による双方向SMSを可能にする「Twilio Short Code SMS」を提供

 Twilio Japan合同会社(以下、Twilio)は1日、企業と顧客間の双方向SMSを実現する「Twilio Short Code SMS」の国内提供開始を発表した。

 Twilio Short Code SMSは、「0005」で始まる10桁の共通番号(ショートコード)で、国内4つの携帯通信事業者の各携帯電話およびスマートフォンとの双方向SMSを可能にするサービス。

 従来、日本国内ではモバイル通信事業者によって送信元番号(Sender ID)が異なるため、すべての利用者をカバーするためには、複数の送信元番号の用意が必要だったが、Twilio Short Code SMSは、共通番号で全てのモバイル通信事業者ユーザーとの双方向SMSを実現する。これにより、例えば屋外看板やディスプレイアド、ポスターなどで、ショートコードを利用したキャンペーンを展開できる。

 Twilioでは、現在このような利用用途では広くQRコードが利用されているが、単に特定URLへの誘導および、より詳しい情報の提供用途にとどまっていると説明。例えば、QRコードにキャンペーン用のSMSショートコードを埋め込めば、即座に企業とユーザーの相互メッセージのやり取りがSMSで可能になり、TwilioのAPIを活用することで、SMSにおけるボットやAIの活用、オムニチャネル対応も容易に行えるとしている。

 キャンペーンのクリエイティブや記載のショートコード番号を場所ごとに変えることで、ユーザーのトラッキングが可能になり、例えば地下鉄のポスターで掲出場所ごとに異なるキャンペーン内容を掲載した場合、各キャンペーンのCTR(クリック率)を個別に追跡できるため、今後のキャンペーン内容の改善やマーケティング戦略の策定に役立てられる。

 通常、企業がマーケティング目的のSMSを送信する際は、始めに消費者のSMS受信への同意(オプトイン)を得る必要があるが、SMSショートコードでは消費者が自ら企業に対してSMSを送信した時点でオプトインが成立するため、以後のアプローチの障壁が下がるだけでなく、今後の顧客エンゲージメント強化に向けた効率的な顧客情報の収集が可能になる。

 また、ショートコードはSMSとして配信されるため、開封率の高さや信頼性といった、SMSならではの利点を享受でき、無料通話アプリやメッセージングアプリとは異なり、アプリがインストールされていないユーザーや、フィーチャーフォンのユーザーとも容易にコミュニケーションを行えるため、より広範な顧客・消費者へのアプローチが可能としている。