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損保ジャパン、NTT Comの「スマートフォン通話 AI音声認識システム」を導入

 損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は4月28日、全国約300カ所(約8500台)の保険金サービス拠点向けに、NTT Comが提供している「AI音声認識システム」の機能をスマートフォンからでも利用可能となるよう拡張し、5月から本格運用を開始すると発表した。

 これにより、従来保険金サービス拠点の固定電話でしか利用できなかった「AI音声認識システム」が、自宅などリモート環境からでも利用可能となることで、保険金サービス拠点の働き方改革を推進する。

 損保ジャパンは2018年2月から、事故対応品質向上のため、保険金サービス拠点における通話音声をAIがリアルタイムに音声認識し、テキスト化する「AI音声認識システム」を導入している。

 また、新型コロナウイルス禍を契機に、職員にスマートフォンを貸与し、在宅中心のワークスタイルに移行するとともに、スマートフォンでの顧客対応を行ってきたが、サービス拠点の固定電話で利用していた「AI音声認識システム」は、職員に貸与されたスマートフォンでは利用できないという課題が顕在化したため、その機能をスマートフォンでも利用できるよう拡張した「スマートフォン通話 AI音声認識システム」の導入を決定した。

構成イメージ

 「スマートフォン通話 AI音声認識システム」では、スマートフォンで利用している携帯電話回線を、NTTドコモのスマートフォンや携帯電話を企業内の内線として利用できる「オフィスリンク」網を経由して、スマートフォンでの通話を固定電話と同一の音声基盤に収容することで、相互の外線通話を可能とした。これにより、固定電話向けの音声基盤に設置された「AI音声認識システム」がスマートフォンでも利用可能となり、スマートフォン通話でのAI音声認識を実現した。

 導入により、自宅などリモート環境からでも、オフィスへの出社時と遜色ない環境で業務を行えるようになり、事故対応品質の維持・向上と職員の多様な働き方に柔軟に対応できるワークスタイルの変革を実現する。また、通話内容を分析・確認することで、対応を振り返り、さらなる顧客対応品質の向上を目指す。

 損保ジャパンとNTT Comは、今後も両社のさまざまな知見や技術を活用し、より付加価値の高い高品質なサービスを顧客に提供するため、ビジネスを変革し続けていくとしている。