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デル・テクノロジーズ、エッジ向けの自己完結型HCI製品「Dell VxRail VD-4000」を販売開始

Dell VxRail VD-4000

 デル・テクノロジーズ株式会社は16日、建設現場や、小売店のバックヤードなど、設置条件に制約のある環境に適した、エッジ向けの自己完結型ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)製品「Dell VxRail VD-4000」の販売を開始したと発表した。

 VxRail VD-4000は、奥行き約36cm、幅約27cmのサイズに、2台のコンピューティングサーバーとvSAN witness(監視)サーバーを搭載した、自己完結型HCI製品。2台のコンピューティングサーバーによるクラスター冗長化により、障害発生時も継続して稼働できる。

 クラスターの死活監視のための監視サーバーを筐体内に搭載し、データの一貫性を確保しながら設置面積を最小化。「VxRail」HCIシステムソフトウェアが監視サーバーのライフサイクルを自動管理でき、常に検証された状態で機能する。データセンターやクラウドベースでの監視が不要なため、設置面積の小さな自己完結型の2ノードvSANクラスターを構築でき、低遅延や低帯域幅などの制約のために、これまで設置ができなかった遠距離のエッジロケーションにも展開できる。

 製品は、標準ラック搭載用シャーシと、スタック可能なシャーシの2種類を用意。設置方法も、標準ラック搭載、DINレール設置、机や棚への積み上げ、VESA規格に準拠した壁掛けも可能で、エッジ環境でのさまざまな設置状況に対応する。

 エッジ環境を考慮し、-5℃から+55℃の温度で動作し、衝撃、振動、熱定格の厳しい環境に耐えられるようテストされている。これにより、休日に空調が停止するような環境でも設置できるとしている。筐体前面にはエアフィルターの装着が可能で、エッジロケーションでよく見られる粉塵やほこりが多いような過酷な環境でも、筐体内のエアフローを健全に保つ。エアフィルターの交換時期にはアラートを発するほか、インテリジェントなリモートサーバー管理プロセッサー「Dell iDRAC9」による監視も可能で、システム管理が困難なエッジ環境においても安定した稼働を継続できる。

 また、コンパクトな筐体ながらGPUの搭載をサポートし、高度なコンピューティング性能を必要とするカメラ映像の分析による物体検出や、機械学習/AIアプリケーションによるサプライチェーンの最適化などの分析にも利用できる。

 VxRail VD-4000の価格は、最小構成で439万円(税別)から。