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2022年の国内エッジインフラ市場規模は前年比12.2％増の4820億円、2026年には7293億円に成長～IDC Japan調査
2023年1月20日 15:00
IDC Japan株式会社は18日、国内エッジインフラ（ハードウェア）市場（以下、エッジインフラ市場）の予測アップデートを発表した。2022年のエッジインフラ市場の支出額は、前年比12.2％増の4820億円と推計。2021年～2026年の5年間における年間平均成長率11.2％で、2026年の同支出額は7293億円に達すると予測している。
IDCでは、2022年に全世界で101ゼタバイト（ZB）のデータが生成され、2026年には2倍以上の221ZBになると予測している。そのうち、企業が生成するデータは全体の約60％（現在）から、2026年には約70％に増加し、全体の約6割のデータがエンドポイントまたはエッジインフラで生成されると予測している。
また、IDCでは今後、エッジインフラにおいて、AI技術を利用した高度なデータ分析処理に対するニーズが高まるとみている。加えて、データ分析処理に使用されるデータは、動画や静止画などの非構造化データが増加し、データの種類も豊富になってくることから、今後、エッジコンピューティングのニーズは拡大し、エッジインフラ市場は高成長すると予測している。
IDCでは、エッジインフラ市場を、「サーバー」「ストレージ」「ゲートウェイ」「ネットワーク機器」の各サブセグメント別に分類し、市場予測を行っている。2022年の国内エッジインフラ市場をサブセグメント別に見ると、支出額が最も大きいのはゲートウェイ市場で、その支出額は前年比12.1％増の2989億円、2021年～2026年の年間平均成長率は10.4％で、2026年の同支出額は4366億円に拡大すると予測している。予測期間を通じてエッジインフラ市場全体の約6割を占め、年間平均成長率でもサーバー市場に次いで、高い成長が期待できる市場としている。最も高い成長が期待できるサーバー市場の年間平均成長率は19.1％、2026年の支出額は1381億円になると予測している。
また、IDCでは、エッジインフラ市場を、「AI」「AR/VR」「Drones」「IoT」「Robotics」「Service Provider」の各ドメイン別に分類して市場予測を行っている。2022年の国内エッジインフラ市場をドメイン別に見ると、支出額が最も大きいのはIoTドメインで、その支出額は前年比13.8％増の2191億円、2026年の同支出額は3427億万円になると予測している。2021年～2026年の年間平均成長率は12.2％を予測しており、予測期間を通じてエッジインフラ市場全体の4割強から5割弱を占め、年間平均成長率で見ても、Service Providerドメインに次いで高い成長が期待できる市場となっている。最も高い成長が期待できるService Providerドメイン市場の年間平均成長率は29.9％、2026年の同支出額は1295億円になると予測している。
IDC Japan株式会社Enterprise Infrastructureリサーチマネージャーの下河邊雅行氏は、「国内エッジインフラ市場は、今後の高成長が期待できる市場である。しかし、エッジ領域は非常に広大である。ITベンダーは、エッジインフラビジネス全体を俯瞰し、ビジネス領域のセグメンテーションを行い、きめ細かく注力エリアを選定することが必須である」と説明している。
