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NECが製造業向けIoTプラットフォームを強化、各種データを活用し改善活動を加速する「ものづくりDX改善ガイド」などを提供

NEC Industrial IoT Platform をはじめるとする関連ソリューション

 日本電気株式会社(以下、NEC)は20日、製造業向けのIoTプラットフォーム「NEC Industrial IoT Platform」の機能を強化するとともに、同プラットフォームと連携する2種類の新サービスを、同日から提供開始すると発表した。

 NEC Industrial IoT Platformは、工場内の現場(設備・人)データに加え、サプライチェーン上の出来高・品質・在庫データ等ものづくりデータを集約し、見える化・分析を行う基盤。今回はそのNEC Industrial IoT Platformの新サービスとして、まず、データ基盤を強化し、データの活用方法に悩む製造現場の管理者向け機能「ものづくりDX改善ガイド」を提供する。

 また、基幹システムや生産実行システム(MES)等とデータ統合を行うデータ連携機能を実装することで、製造指示データから、設備・人、検査実績まで、さまざまな項目で関連付けられるデータモデルを保有できるようになるという。これにより、設備稼働と人の動き、設備稼働と品質不良発生が同時に分かり、工場・会社を横断した改善につながる分析も可能になるとのことだ。

 なおものづくりDX改善ガイドには、NECが自社で実践してきた改善活動・ノウハウが盛り込まれており、「故障ロス」「段取り・調整ロス」をはじめとする7大ロスについて、KPIツリーで全体を俯瞰(ふかん)し、設備やラインの時間稼働率(停止ロス)の低下、サイクルタイムの悪化、良品率の悪化といった課題ごとに、データの収集方法や分析手順、改善事例を得られるとした。

 今回の第1弾では、課題解決に向けた21種の改善シナリオを提供。また、KPIとひもづく改善シナリオ、標準化された画面、顧客が自由に分析できるサンプルデータ、初心者でも利用可能なガイド類を含め、必要なものが一式そろっているので、自律的なデータドリブン改善活動の定着化、改善PDCAサイクルの高速化に貢献できるとしている。

ものづくりDX改善ガイド 7つの構成要素

 2つ目の新サービスとしては、サプラチェーン全体で品目群別にストックポイントの在庫状況を分かりやすく可視化・分析するアプリケーションと、在庫適性化に向けた分析サービスをセットで提供する「サプライチェーンアナリティクス基盤サービス」を用意する。どの工程で生産の過剰・不足があるかを可視化でき、ストックポイントごとに経営と全部門が同時に俯瞰して見られるので、過剰生産を抑えて、在庫適正化の推進に貢献するとのことだ。

サプライチェーンアナリティクス基盤サービス画面イメージ

 価格(税別)は、ものづくりDX改善ガイドを含めたNEC Industrial IoT Platformが月額110万円から、サプライチェーンアナリティクス基盤サービスが月額160万円から。