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NTTドコモ、5G技術検証施設でネットワーク特化型クラウドの試験環境「Beyond-MEC」を提供

 株式会社NTTドコモは15日、常設の5G技術検証施設「ドコモ5GオープンラボYotsuya」において、次世代MEC試験環境「Beyond-MEC」の提供を開始した。

 Beyond-MECは、スタンドアローン方式の5Gでの利用を想定したネットワーク特化型クラウド。通信ネットワーク上の顧客に近い位置にサーバーなどを配備するMEC(Multi-access Edge Computing)の特徴を備え、クラウド上でのネットワークスループットは80Gbps、伝送遅延は10ミリ秒の性能を実現する。

システム構成

 NTTドコモでは、高精細な4K映像の伝送や、XRを活用したバーチャル空間でのコミュニケーションなど、5G時代の新たなソリューションを創出するためには、5Gなどの通信ネットワークだけでなく、データ処理を行うクラウドの性能向上が求められると説明。ドコモ5GオープンラボYotsuyaでBeyond-MECを提供することで、5Gソリューションの開発パートナーは、通信ネットワークからクラウドまで一貫した検証を行うことが可能になるとしている。

 今回の提供開始に先立ち、NTTドコモはソニーグループ株式会社とともに、2020年12月~2021年5月の期間に、Beyond-MECを用いた共同検証を実施した。5GとMECを組み合わせた実証実験では、MECに映像配信サーバーを配置し、商用の5G端末に低遅延映像を配信することに成功したという。

 NTTドコモは、今後もBeyond-MECの活用を通じて、開発パートナーとともに新たな5Gソリューションの創出に取り組んでいくとしている。