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英Canonical、MicroK8sの、自動HAクラスター構築機能「HA MicroK8s」を発表

 英Canonicalは10月15日、軽量Kubernetesディストリビューション「MicroK8s」において、自動HA(高可用性)クラスター構築機能「HA MicroK8s」を発表した。CanonicalはLinuxディストリビューション「Ubuntu」を開発している企業。

 MicroK8sは、1ノード(1台)から利用できるのが特徴のKubernetesディストリビューションで、主に開発や検証、学習などの用途で使われている。Ubuntuであればsnapパッケージで、Windowsであれば専用インストーラーで、macOSであればHomebrewで簡単にインストールできるのも特徴となっている。

 HA MicroK8sの機能は8月にリリースされたMicroK8s 1.19(Kubernetes 1.91ベース)から正式に組み込まれている。3つ以上のノードをクラスター化すると自動的に有効になり、ノード障害時にはデータストアがノード間を自動的に移動してクォーラムを維持する。

 要素技術としては、SQLiteをベースにCanonicalが開発した、分散合意アルゴリズムRaftによる分散データストアのDqlite(Distributed SQLite)が使われている。Canonicalでは、Dqliteはクラスタのメモリフットプリントを削減し、データストアのメンテナンスを自動化し、自動で自律的な高可用性を提供するとコメントしている。

 HA MicroK8sの用途としては、支社オフィスや小売店舗などのエッジでのKubernetesクラスターや、産業用IoTなどが想定されている。

 なお、MicroK8s 1.19からは、Canonicalによるエンタープライズ向けのサポートの提供も発表されている。