ニュース

センチュリー・システムズ、ゼロコンフィグを実現するLTE対応VPNルーター「FutureNet NXR-G110シリーズ」

 センチュリー・システムズ株式会社は13日、リモートから一括で設定コントロールできる機能を備えた、LTE対応のVPNルーター「FutureNet NXR-G110シリーズ(以下、NXR-G110シリーズ)」を発表した。

 NXR-G110シリーズは、固定回線に加えてLTE回線のSIMを直接挿入でき、遠隔監視やリモートワーク用のVPN環境を容易に構築できるVPNルーター。設定やファームウェアを管理サーバーから自動取得することや、サーバーからREST API機能により複数のNXR-G110シリーズを一括管理することができる。

 前モデル(NXR-G100シリーズ)からの強化としては、REST APIでのコマンドをフル実装し、これまでのファームウェア更新の自動化だけではなく、クラウドベースのウェブサーバーなどを用いた複数機器の一括管理など、利用環境に応じたシステムの構築に対応した。

 また、工場出荷状態の初期コンフィグや通常の運用時のコンフィグとは別に、ユーザーやISPが自由に定義できる初期コンフィグ領域を追加。初期コンフィグ領域は、通常の初期化では削除されず、明示的に消去しないかぎり消えない領域となるため、ISPが提供するサービス専用のコンフィグの初期出荷値が設定できる。

 これらの機能を組み合わせることで、設置時NXR-G110シリーズの電源を入れるだけで あらかじめサーバーなどに準備したコンフィグを自動ダウンロードするゼロコンフィグを実現できる。

 このほか、IPv6関連の機能を拡充し、従来の「v6プラス」サービスや「transix IPv4接続」サービスなどに加えて、「OCNバーチャルコネクトサービス」に対応。また、LTE通信モジュールを利用したモバイル回線のIPv6に対応した。ネットワーク面では、Office 365などのネットワーク負荷の高い通信を直接インターネットに接続するインターネットブレイクアウト(FQDNルーティング)機能を搭載した。

 セキュリティ面では、総務省セキュリティガイドラインに準拠した機能拡充を行い、ルーターのパスワードがデフォルトの場合は、パスワード変更を促すメッセージを出力するなど、不正アクセスのリスクを低減させるためのセキュリティ機能を強化した。

 NXR-G110シリーズの製品ラインアップは、KDDI通信モジュール搭載モデルの「NXR-G110/KL」、マルチキャリア通信モジュール搭載モデルの「NXR-G110/L」、マルチキャリア通信モジュール搭載モデルで地域BWA、プライベートLTE、キャリアアグリゲーション対応の「NXR-G110/L-CA」の3製品。価格はいずれもオープン。販売開始は6月下旬予定。