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ネットワーク分離環境でのファイル受け渡しをシンプルに実行可能、ソリトンのアプライアンス「FileZen S」

 株式会社ソリトンシステムズ(以下、ソリトン)は18日、セキュアファイル/データ転送アプライアンス「FileZen」のラインアップに、ネットワーク分離(インターネット分離)環境専用モデル「FileZen S」を追加すると発表した。4月1日より販売を開始する。

 総務省がまとめた自治体の情報セキュリティ対策では、外部からの攻撃を防ぐために、「インターネット接続系」と「LGWAN接続系」環境などを分離するネットワーク分離が推奨されている。しかし、組織内の異なるネットワーク間でのファイルのやり取りなどが必要となるため、手順が増え、ユーザーの運用において不便が発生していた。

 「FileZen S」は、こうした状況を踏まえて開発されたアプライアンス製品。「FileZen」が持つ、安心・安全のための機能はそのまま継承し、ネットワーク分離環境で「自分から自分」へのファイル受け渡しをシンプルに実行できるように改善を行っているという。

 ファイルをドラック&ドロップするだけで、異なるネットワーク間でびファイルの受け渡しをセキュアに行える点が特長。一般的なファイル送受信システムでと異なり、宛先記入、フォルダ選択、メッセージ記入などの操作やメニューはないとのこと。また、ネットワーク分離を画面イメージで再現しており、使い勝手だけではなく、利用者に情報セキュリティを適切に意識させる画面を提供するとした。

「FileZen S」のユーザー利用画面

 セキュリティ機能としては、既存の「FileZen」と同様に、デジタル証明書認証(Soliton NetAttest EPS対応)、上長承認、ログ管理、ウイルス対策などの機能を搭載している。

 なお、ファイル無害化製品との連携機能も搭載しており、ファイルの受け渡しを行うだけで、自動的に無害化処理が行われる。連携可能な無害化製品は、VotiroおよびOPSWATの製品で、「FileZen S」との連携に限定した専用ライセンスが用意され、特別価格が適用されるとしている。

 「FileZen S」は、ハードウェアアプライアンスと仮想アプライアンスの両形態で提供され、価格は、ベースアプライアンスが88万円、ユーザーライセンスが100ユーザーで年間4万円から。ソリトンでは、今後3年間で3000台の導入を見込んでいる。