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富士ゼロックスが米DocuSignと提携、契約締結プロセスを電子化する「電子署名クラウドサービス」を提供

 富士ゼロックス株式会社は9日、米DocuSignと日本企業初のグローバルパートナーシップを締結したと発表した。これに伴い、さまざまな契約書の署名や締結、保管といった一連のプロセスを電子化する「電子署名クラウドサービス」を、日本およびアジア太平洋地域にて販売開始した。価格は個別見積もり。

 電子署名クラウドサービスは、契約書の署名や取引先との受け渡し、保管といった契約締結プロセスをクラウド上で完結するDocuSignのソリューションと、富士ゼロックスが持つ、紙と電子の文書管理環境の構築および導入に関するノウハウを融合したもの。これを利用すると、電子の契約書をクラウド上にアップロードし、双方の契約者が電子署名をすることで契約を締結できるようになるという。

 クラウド上ですべての手順が完結するため、紙の契約書の受け渡しに必要だったリードタイムを短縮し、国や地域を問わず、契約書の締結から保管までリアルタイムに対応可能になる点がメリット。

 さらに、ユーザー側で電子契約書の操作ログを記録する機能を備えており、電子契約プロセス全体の信頼性と安全性を確保するとした。また操作は、シンプルでわかりやすいクラウド上のユーザーインターフェイスを備えているので、スムーズな導入・運用が可能としている。

 なお、こうした契約管理業務の電子化により、膨大な紙の契約書を保管するキャビネットや倉庫などのスペースに関する費用や、郵送費、収入印紙の購入費用を削減可能なほか、煩雑なペーパーワークにかかる物理的な作業工数も低減されるとした。加えて富士ゼロックスでは、紙の契約書を運用する際に発生する、紛失・盗難・改ざんなどのリスクも低減すると説明している。

 また、すでに紙で保存しており、このサービスでデジタル化できない契約書の管理については、富士ゼロックスの複合機やスキャンソリューションによって契約書を電子化するとともに、同社の文書管理クラウドサービス「Smart Workstream」と併用することで、紙と電子、両方の契約書の一元的な管理に対応するとのことだ。