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UiPath、SAP ERPおよびSAP S/4HANA向けにトランザクションデータ登録作業とシステム運用を効率化する共通部品を提供

 UiPath株式会社は29日、SAP ERPおよびSAP S/4HANAユーザー向けに、トランザクションデータ登録・変更作業およびSAPシステム運用を効率化・最適化する共通部品「Transaction Data Create Components(トランザクションデータ登録・変更用コンポーネント)」および「BASIS Components(SAPシステムオペレーション用コンポーネント)」を、マーケットプレイス「UiPath Go!」で提供開始した。

 Transaction Data Create ComponentsとBASIS Componentsでは、「画面遷移、登録を自動化するGUIベースの登録用ワークフロー」と「BAPIを使用しAPIをコールしてトランザクションデータ登録するワークフロー」の2つのパターンにより、データ登録を支援する。

 画面遷移、登録を自動化するGUIベースの登録用ワークフローでは、各ユーザーの環境設定に応じて異なる画面構成、遷移などになることへの対応として、標準的な動作、項目入力を中心としたワークフローテンプレートを提供する。テンプレートに、各ユーザーに固有の項目設定やエラーチェックといった機能などを追加/変更することで、SAPシステムの多様な動作への対応が可能になり、大幅な開発工数削減を実現する。

 BAPIを使用しAPIをコールしてトランザクションデータ登録するワークフローでは、UiPath製品として提供済みの「UiPath.SAP.BAPI.Activities.2.2」を使用して、SAP ERPおよびSAP S/4HANAに標準機能として用意されているBAPI(ビジネスアプリケーションプログラムインターフェイス)を呼び出すことでデータ登録を行い、安定したデータ登録が可能になるワークフローおよび登録用のデータファイルを提供する。

 Transaction Data Create Componentsは、購買発注や受注、製造といったロジスティクス関連の一連プロセスおよび管理会計、財務会計関連データの登録、変更、取消などの機能を提供する。

 BASIS Componentsは、ユーザー登録やユーザーロールの割り当て、パスワードのロック解除などの、ユーザーIDに関連するものからJOB管理に関連するものまで、また、SAP Fioriログオン、銀行口座登録、サインアウトについても提供する。

 Transaction Data Create ComponentsとBASIS Componentsは、UiPathユーザーに無償提供する。UiPathでは、これらの共通部品がSAPユーザーの業務の効率化だけにとどまらず、SAP S/4HANAへの移行作業の軽減、アドオン機能開発削減にも役立つツールとなるよう、さらなる開発に取り組んでいくと説明。また、UiPathでは、SAPユーザーの顧客を全社規模で積極的に支援するため、10月30日付で「SAP事業推進グループ」を立ち上げるとしている。