キヤノンITS、フローチャート形式で画像処理開発を行える「MatroxDesignAssistant」新版

　キヤノンITソリューションズ株式会社（キヤノンITS）は30日、カナダMatroxが開発しているフローチャート形式プログラムレス画像処理開発ツール「MatroxDesignAssistant」において、新版「MatroxDesignAssistant X」を9月上旬より販売開始すると発表した。

　MatroxDesignAssistantは、製造や検査、認識などに活用できるマシンビジョンアプリケーションを、フローチャート形式で簡単・迅速に構築できる製品。画像入力から処理、結果出力までをプログラムレスで開発可能なほか、実行画面もマウス操作で作成できるという。

　また、ユーザーインターフェイスは利用シーンに合わせてカスタマイズを行えるほか、パターン認識や特徴抽出と解析、コードや文字認識、キャリブレーションなど、画像処理機能は専用装置で用いられる画像処理ライブラリ同様の、充実した機能を用意しているとのこと。

　今回の新版では、CNN（畳み込みニューラルネットワーク）分類であるクラシフィケーション機能を搭載。学習済コンテキストをインポートすることにより、画像分類を実装できるようになった。今後は、より正確な分類を行えるようにするために、ディープラーニング（深層学習）による学習機能の搭載も予定しているとのこと。

　また今回は、あらかじめ設定した円、楕円、四角形、線分などの形状に近い形を見つけられる「シェイプ（形状）ファインダ」機能、4台以上の照明を切り替えて撮った画像を、照度差を生かして合成する「フォトメトリックステレオ画像の合成」機能を搭載。

　さらに、1台のプラットフォームで複数のプロジェクトを同時に実行できる「マルチランタイム環境」機能、フローチャートを変更することなく、入力値や変数などの設定パラメータだけを変更して多品種検査に対応する「レシピ」機能なども利用可能になった。