ニュース

サイレックス、レガシー機器の無線化を実現する低遅延ワイヤレスコンバーター「SC-400ACL」を発表

 サイレックス・テクノロジー株式会社(以下、サイレックス)は5日、主に産業・医療・測定機器メーカーを対象として、当該分野で多く使用されているRS-422/RS-485およびイーサネットの省配線化を実現する低遅延ワイヤレスコンバーター「SC-400ACL」を発表した。

 サイレックスでは、従来、産業用途で使われる機器ケーブルをワイヤレス技術で省配線化するには、ワイヤレス規格の制限により発生する遅延やジッター(ゆらぎ)に対して、データ伝送の欠損を抑えながら、安定的に通信を行うことが課題となっていたと説明。

 また、近年では、工場設備やIT/OTシステム間の統合などを目的に産業用イーサネットがシェアを伸ばしているが、無線接続は有線接続よりもパケットのロスト率が高い上、再送による遅延が発生し、センサーやアクチュエーターなど入出力デバイスの無線接続ではパケットロスや再送遅延が課題となり、産業用ネットワークに無線を導入するために低遅延、低欠損で信頼性の高い無線技術が求められているという。

 こうした課題に対して、サイレックスでは独自開発のハードウェアとソフトウェアを組み合わせることで、遅延・欠損・ジッターの3要素を最適化・低減化するLow Latency Wireless(以下、LLW)技術を開発した。

 SC-400ACLは、この技術のショーケース製品として、IEEE 802.11ac対応のインテリジェント無線LANモジュール「SX-590」をベースに、低遅延を実現する無線LANドライバーとRS-422/RS-485インターフェイスを搭載。無線LAN規格によるデータの不確実性を削減するとともに、レガシー機器のIoT化に貢献するとしている。

SC-400ACL