IIJ、Office 365などSaaSへの通信経路制御をクラウド上で実現する「IIJクラウドプロキシサービス」を提供

　株式会社インターネットイニシアティブ（以下、IIJ）は3日、クラウド型のSD-WANサービス「IIJ Omnibusサービス」の機能を拡充し、Office 365などのクラウドサービス（SaaS）への通信を、IIJ Omnibusのサービス基盤上で自動的に経路制御する「IIJクラウドプロキシサービス」の提供を開始した。

　IIJクラウドプロキシサービスは、Office 365をはじめとするSaaSへのアクセスによるトラフィックを、クラウド上にあるIIJ独自開発のプロキシサーバーが顧客のポリシーに沿って適切に経路制御するサービス。Microsoft Azure、Amazon Web Services（AWS）、Google Cloud Platform（GCP）といったマルチクラウドとの閉域接続サービスなどと組み合わせることで、クラウド利用におけるネットワーク課題を解決し、効率的なクラウドサービスの使い分けを実現する。

IIJクラウドプロキシサービスのイメージ図

　ウェブアクセスのトラフィックを最適な経路に自動で振り分けることで、ファイアウォールやプロキシー、ウェブフィルタリングサーバーなど、インターネットゲートウェイ機器の負荷を軽減でき、運用保守やライセンス管理のコストをかけずに、月額のクラウドサービスとして利用できる。

　また、Office 365では、サーバー構成の変更が頻繁にあり、接続先のアドレス情報（FQDN）が更新されるたびに設定変更する必要があるが、IIJクラウドプロキシサービスでは、Office 365のアドレス情報を自動的に取得、IIJ独自の宛先リストテンプレートとして提供し、企業のOffice 365利用では必要でないアドレスの除外も自動更新されるため、管理者の負荷を軽減できる。

　振り分けルールについては、専用管理画面により複数の振り分けルールを設定・編集することが可能。それぞれのルールに優先順位を付けることで、細やかなコントロールを可能とする。

　IIJクラウドプロキシサービスの料金は、初期費用が12万円から、月額費用が16万3000円から。