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ラック、Windows Server 2008のAzureへの移行を支援する「セキュリティ診断付Azure移行支援サービス」

 株式会社ラックは27日、Windows Server 2008を利用するユーザーに対して、マイクロソフトのクラウド環境に移行することで3年間のサポート延長を実現する「セキュリティ診断付Azure移行支援サービス」の提供を開始した。

 Windows Server 2008/2008 R2は、2020年1月14日にサポート期間が終了となる。サポート終了後にセキュリティアップデートプログラムの提供を受けるには、マイクロソフトと延長サポート契約をするか、新しい製品へのバージョンアップが必要となる。

 ラックでは、延長サポートの契約の場合では、年額で全ライセンス金額の75%の費用が必要となるなど高額な費用が必要となる上に、バージョンアップには年単位の移行期間が見込まれることから、現実的ではないと説明。一方で、セキュリティアップデートをしないまま運用した場合、一気に被害が拡大し、企業経営に対して大打撃となる懸念があるとしている。

 マイクロソフトでは、オンプレミス環境のWindows Server 2008をMicrosoft Azureに移行した場合に限り、無償でセキュリティアップデートプログラムを3年間延長して提供することを決定している。

 ラックが新たに提供するセキュリティ診断付Azure移行支援サービスは、Microsoft Azureへのクラウド移行支援と、移行後のシステムのセキュリティ診断を付帯したサービス。システムやネットワーク構成を把握し、計画策定から移行作業、簡易的なセキュリティ診断を実施の後、運用支援を行う。

 計画フェーズでは、オンプレミス環境で動作するシステムをAzureへ移行する計画を立てると同時に、コスト試算を実施。対象システム、サーバー機器のシステム構成、ネットワーク構成の把握、Azure環境へのマイグレーション設計(ネットワーク設計、キャパシティプランニング、アプリケーション構成、カスタマイズ内容の把握)、クラウドへのVPN接続・閉域網接続するためのネットワーク設計などを行う。

 移行フェーズでは、事前に計画したシステムをAzure環境へ移行する作業を行う。移行に際しては、リフトアンドシフトを行うツールを活用してスピーディに作業するとともに、移行後のオペレーティングシステムなど基本的な動作確認を行った後、簡易的なセキュリティ診断を行う。

 支援フェーズでは、移行完了後に、移行作業で使用した一時的な作業領域を廃棄し、1週間を目途に運用の伴走を行い、安定したシステム運用を支援する。さらに、オプションサービスとしてサポートサービス窓口を用意するとともに、クラウド環境のセキュリティ診断サービスを提供する。また、Windows Server 2008をアップグレードするなどの移行計画についても支援を行う。

 Windows Server 2008サーバー5台の移行の場合、想定価格は150万円(税別)から。想定期間は約1カ月。

 ラックでは、Windows Server 2008のAzureへの移行により、脆弱性による脅威から企業を保護する取り組みを推進していくと説明。また、製品のサポート終了に関わる脅威と対策の理解を深めるためのドキュメント「Windows Server 2008のサポート終了(EoS)対策の背景と手段」を同社サイトで公開している。