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カブドットコム証券、保守開発生産性向上のためシステム可視化・影響分析ソリューション「ChangeMiner」を導入

 株式会社アシストは30日、ジーティーワン株式会社が開発したシステム可視化・影響分析ソリューション「ChangeMiner」を、カブドットコム証券株式会社が採用したと発表した。カブドットコム証券ではChangeMinerを、保守開発生産性向上のためのデファクトツールとして利用している。

 インターネット証券会社であるカブドットコム証券では、大量の注文処理を瞬時に実施しなければならないことに加え、注文処理が遅延して顧客に不利益が生じることのないようにサービス品質保証制度(SLA)を設けており、システムの正確性やシステム障害時の迅速な復旧は最重要事項になっているという。

 また新商品・サービスの投入、法改正への対応、他システムとの連携などさまざまな理由により、数多くのシステムに対し継続的に機能追加や仕様変更が行われるため、システムが複雑化。開発要員の交代などによってアプリケーション全体の把握や改修に影響する個所の見極めが難しくなっている、といった課題も抱えていた。

 さらに、現行の仕様や正確性が不明なまま改修プロジェクトが進行すれば、テスト工程の最終段階で問題を回避しなければならず、手戻りも発生することから、システム改修時の影響分析を迅速に実施したいという要望も高まっていたとのこと。

 そこで同社では、2018年11月のアシストの提案を受け、アプリケーションに対する構造・関連分析、フロー分析および履歴管理をサポートするシステム可視化・影響分析ソリューションのChangeMinerが、影響分析の工数削減、正確性の把握に最適と判断。同年12月より1カ月間のPoC(概念実証)を実施した。

 このPoCの結果、データがどの機能で作成(Create)、参照(Read)、更新(Update)、削除(Delete)されるかをマトリックス形式で表現したCRUD図が常に最新の状態で入手できること、また、プログラム間の関連性が関数も含めて可視化できる点を評価し、ChangeMinerの正式採用を決めたという。

 カブドットコム証券では2019年4月以降、優先度の高いシステムから順次、ChangeMinerを保守開発生産性向上のためのデファクトツールとして利用し、影響分析を迅速化することで、正確かつ迅速なシステム改修を目指すとした。