ニュース
SAPジャパン、インメモリデータベース「SAP HANA」の最新版を提供開始
2019年4月18日 12:07
SAPジャパン株式会社は18日、インメモリデータベース「SAP HANA」について、機能強化を行ったクラウドおよびオンプレミスの最新版の提供を開始した。
最新版には、クラウドサポートの強化や、「インテル Optane DC パーシステント・メモリー」のサポート、データベース管理を効率化するインテリジェントレコメンデーション、新しい機械学習機能、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)認定、改善されたコスト効率の高いデータ階層化、データセキュリティの強化などが含まれる。
これらの新機能により、パフォーマンスが大幅に向上し、すべてのユーザーが重要なデータに即時にアクセスできるようになり、インメモリコンピューティングのメリットを活用できるとしている。
SAP HANAは、コスト効率よく拡張できるようになり、データ管理の柔軟性と選択肢が増したことで、顧客はマルチクラウド環境、ハイブリッド環境、オンプレミス環境でアプリケーションを実行できると説明。最新版では、メモリ容量の増加によってアプリケーションのパフォーマンスが向上するとともに、新しい「SAP HANA native storage extension」によるデータ階層化の強化と、「インテル Optane DC パーシステント・メモリー」のサポートにより、総所有コスト(TCO)を削減できるとしている。
Intelデータセンターグループの企業・政府向けデジタルトランスフォーメーションおよびスケールソリューション担当のバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるリサ・デイビス氏は、「Intelの新しいパーシステント・メモリー技術により、データ容量の増加、プラットフォームのTCO削減、より迅速な洞察が実現します。また、単一のシステムにより多くの仮想マシンを格納できるため、必要なハードウェアが大幅に減ります。SAP HANAは、この画期的なイノベーションに合わせて最適化された最初の主要データ管理プラットフォームであり、向上したデータ階層化機能によって強力に補完されています。これによりSAP HANAのリカバリー時間が短縮され、計画および計画外のダウンタイムの最小化につながり、クラウドの運用費用を削減しながら、回復力の非常に高いアプリケーション環境を実現できます」と述べている。
また、最新版では新しいPythonおよびRの機械学習APIにより、データサイエンティストが慣れ親しんだ環境で作業しながら、SAP HANAのデータおよび高度なインデータベース機械学習機能に直接アクセスできるようになる。データベース管理者向けには、SQLの最適化やデータ階層化などに関するインテリジェントレコメンデーションを提供する。
さらに、広範なマルチクラウドサポートと、クラウド環境、ハイブリッド環境、オンプレミス環境に対応する高度な柔軟性を提供。SAPでは、あらゆるランドスケープでクラウド型インフラの俊敏性を実現するため、HCIプロバイダーに対してSAP HANAの認定を実施しており、データ仮想化に対する高度なアプローチをサポートすることで、データがどこにあってもシームレスに接続するというSAP HANAの特性がさらに強化されるとしている。
また、SAP HANAは、個人情報を複製なしでリアルタイムに匿名化する最初のデータプラットフォームであり、今回の機能拡張によりエンド・ツー・エンドのデータプライバシー管理を提供するとしている。