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富士通エフ・アイ・ピー、ZEDIの活用で入金消込業務の負担を軽減する新サービスを6月提供開始

 富士通エフ・アイ・ピー株式会社は25日、国内最大規模の流通業界向けEDIサービス「FUJITSU 流通業ソリューション TradeFront」シリーズの新たなラインアップとして、企業間の請求・支払業務における、請求情報と振込情報の照合(入金消込)業務の負担を軽減する新サービスを6月から提供すると発表した。

 現在、流通業界などの各企業間の請求・支払業務における資金決済の取引には、全銀ネットが運営する決済インフラ「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」を利用することが一般的となっている。しかし、このシステムでやりとりする振込情報は固定長の電文であり、主に振込元名義と振込総額しか保持できないため、振込先企業はどの請求内訳に対する振込かを確認するため、膨大な量の請求書を参照しながら、入金消込を行う必要があった。

 これに対し、2018年12月に開始された「全銀EDIシステム“ZEDI”」は、金融取引における電文の国際規格「ISO20022」に準拠し、振込情報の電文の長さなどを柔軟に設計・変更することが可能な可変長のXML電文を採用しているため、振込情報に請求書番号や請求内訳などのEDI情報を付加することができる。

 富士通エフ・アイ・ピーでは、ZEDIの開始を受けた流通業界向けの新サービスとして、富士通エフ・アイ・ピーの流通BMS対応EDIサービスなどが持つ商取引情報と、ZEDI経由で取得する実入金情報を自動的に照合することで、企業間の請求・支払業務において、入金消込業務の負担を軽減する新サービスを提供する。

 自動照合の対象は、販促支援金(リベート)と売掛金の2つの情報で、リベートの自動照合には、株式会社佐賀電算センターが流通業界向けに提供しているリベート管理システム「SDC-Profit小売業版」の商取引情報を活用する。流通業界において、入金消込にZEDIを活用するのは同サービスが初めてとなり、サービスの活用により従来行っていた入金消込業務の作業負担が大幅に軽減され、業務効率化と生産性向上が期待できるとしている。

 サービスの価格(税別)は、基本料金が月額30万円から、従量料金が1接続先あたり月額5000円から。富士通エフ・アイ・ピーでは、3年間で2500社、7億円の販売を目標とする。