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NECとマクロミル、AIを活用したインサイトマーケティング事業を本格展開
2019年3月8日 12:41
日本電気株式会社(以下、NEC)と株式会社マクロミルは8日、AIや生体情報を活用したインサイトマーケティングサービスを共同開発し、4月から順次提供を開始すると発表した。
提供を開始するサービスは、生体情報を活用した会場調査サービスと、AIを活用した生活者購買を予測するサービスで、2019年1月から先行して提供開始したAI分析サービス「D-Profile」と合わせてサービスを展開していく。
生体情報を活用した会場調査サービスでは、マクロミルの実施するCLT(会場調査)において、離れた場所から視線の方向をリアルタイムかつ高精度に検知するNECのAI技術「遠隔視線推定技術」や、株式会社センタンの「脳波測定技術」を活用し、生体反応を定量的に測定する。調査サービスでは、棚前テストと個別パッケージテストを提供する。
店頭の棚を再現した中で新商品を評価する棚前テストでは、従来のような視線測定装置を身体に着用することなく、より自然な状態で調査を実施できる。新商品を評価する個別パッケージテストでは、視線と脳波を組み合わせることで、デザイン要素別にポジティブ・ネガティブのどちらに働くかを示す。これらの調査を合わせて消費者の興味を引く度合いとなるエンゲージ力を、視線の推移と心理面の両面で指標化できる。
サービスは先行して2018年9月に実証実験を実施し、従来のアンケート調査では明らかにすることが困難だった「最初に商品のどこを見たのか」「どの商品と比較したのか」、さらには「それがネガティブ・ポジティブのどちらに働いたのか」などの商品選択過程における生活者のリアルな反応を把握できることが実証されているという。販売開始時期は2019年7月(予定)。
AIを活用した生活者購買を予測するサービスでは、NECのAI技術「顧客プロフィール推定技術」で、マクロミルの生活者データ(購買データ)の不足項目を補完し、約10万人規模まで拡充したデータを販売する。新商品や購買頻度の低い商品など購買量が少ない商材の分析や、DMP(データマネジメントプラットフォーム)で自社の保有する複数データと掛け合わせ分析を行うシーンで、購買パネル数が少なく充分に分析できない課題を解決する。購買を起点とした消費者理解や広告のプランニング、DMPの構築ニーズなどに応える。販売開始時期は2019年4月(予定)。
両社は今後、これらのソリューションを活用し、店舗における生活者の購買行動にひも付くインサイトを調査するサービスの共同開発を行っていくと説明。2019年度中の提供開始を視野に、実証店舗での実証実験などを通じて事業開発を進めていくとしている。