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NTTデータ、金融機関向けの稟議書起案支援サービスを提供 類似性の高い案件をAIが検索

 株式会社NTTデータは28日、AIを利用した、金融機関における稟議書起案の支援サービスを提供開始すると発表した。ファーストユーザーとして株式会社京都銀行での採用が決まっており、同行は3月4日より、一部営業店での利用を開始する予定だ。

 このサービスは、NTTグループのAI技術「corevo(コレボ)」を活用し、金融機関が融資審査を行う際に必要となる稟議書の作成を支援するもの。大量に保管された稟議書の中から、作成者しか存在を記憶していないような企業の業況や返済根拠の情報を、AI技術を活用して高精度に抽出できるようにしており、参考とすべき、類似性の高い案件を表示してくれる。

 この仕組みにより、作成者が、参考となる過去の稟議書を素早く検索・活用できるため、融資審査業務の効率化を実現するとした。NTTデータと京都銀行が2017年度に実施した実証実験では、参考となる稟議書の調査時間を約50%削減可能であることを確認しているという。

 なおNTTデータでは、NTTグループのAI技術であるcorevoをベースと、実証実験での検証結果をもとに改善を行い、より参考とすべき類似性の高い強い案件抽出に適したAIエンジンを開発している。

 また、行内に蓄積された文書データを学習することで、銀行業務用語や行内独自の用語について、類似した語句も含めた検索が可能にしており、通常の検索システムよりも各行の実業務に最適化された類似案件の抽出が期待できるとのこと。