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テレビ会議の参加者を“ビジネスにふさわしい見た目”に映像加工するプラグインソフトがパワーアップ

背景を隠せる新機能を搭載したサイバーリンク「PerfectCam 2」発売

 台湾CyberLinkは8日、Webカメラ用プラグインソフトの新バージョン「PerfectCam 2」を発表した。テレビ会議などに送信する映像をリアルタイム加工できるもので、以前から提供している“バーチャルメイク”機能に加えて、新たに「背景ぼかし機能」を搭載。人物の背景や周囲をぼかしてプライバシーを保護できるため、「自宅や外出先、オフィスなど、どこにいてもテレビ会議やライブ配信に集中して参加できる」としている。

AR技術によるリアルタイム処理で、顔に“バーチャルメイク”

 Perfect Camは、“バーチャルメイクプラグイン”と銘打って提供しているプラグインソフト。AR技術によるバーチャルメイク機能、肌をなめらかにする美肌機能、ライティング調整機能などにより、テレビ会議システムに送信する参加者の顔の映像を、リアルタイム処理で“ビジネスにふさわしい見た目”に加工できるという。

 9種類のメイクプリセットがあり、「急な会議でもすぐに参加できる」としているほか、ユーザー自身がカスタマイズしたメイクスタイルをプリセットとして保存可能だ。

AI技術で人物の輪郭を抽出、AR技術で背景ぼかしが追従

ぼかしの深度はスライダーで調整できる

 今回発表の「Ver.2」で新たに搭載した背景ぼかし機能では、ディープラーニング(深層学習)を用いて「人間の輪郭とは何か?」を学習することにより、AIが映像から人物のみを判断して輪郭を抽出。さらにAR技術を用いて背景のみにぼかし処理を加えて人物と合成することで、リアルタイムで追従性の高い背景ぼかしを実現したという。

 既存のWebカメラからの入力映像に対してローカルPC内でリアルタイム処理を施し、処理後の映像がビデオ会議システムに送信される仕組みとなっている。3D赤外線カメラなどの専用ハードウェアは不要だ。

「背景ぼかし機能」適用前
「背景ぼかし機能」適用後

「Twitch」「YouTube Live」などのライブ配信でも利用可能

 PerfectCamは、Windows 10/8.1/8/7の64ビット版に対応しており、Webカメラの映像をソースビデオとしてサポートするテレビ会議アプリで利用できる。サイバーリンクが提供するビデオ会議システム「U ミーティング」のほか、「Skype」「Skype for Business」「Google ハングアウト」などをPerfectCamから直接起動できるほか、PerfectCamを仮想Webカメラとして、普段使っているビデオチャットアプリや「Twitch」「YouTube Live」「Facebook Live」などのライブ配信プラットフォームでも使用可能だとしている。

 価格(税込)は、1カ月プランが1500円、3カ月プランが3780円、12カ月プランが1万4580円。CyberLinkのオンラインストアから購入できる。

 なお、「U コミュニケーションサービス」の法人プランの契約者であれば、契約期間中はPerfectCam 2を無償で利用できる。このほか、企業・官公庁・教育機関向けのライセンス版を1月末から販売開始予定だ。