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2017年の国内インフラサービス市場規模は2兆5315億円、IDC Japan調査
2018年11月28日 13:33
IDC Japan株式会社は28日、国内ITサービス市場におけるITインフラストラクチャの設計／構築、アウトソーシング、サポート＆トレーニング、セキュリティの各領域の影響を定量的に切り出した、国内ITインフラストラクチャサービス市場予測を発表した。2017年の国内ITインフラストラクチャサービス市場規模は2兆5315億円で、2017年～2022年の年間平均成長率は1.1％と予測している。
市場のうち、ITインフラの設計／構築を中心とする「ITインフラストラクチャ コンサルティング＆インテグレーション市場」については、既存システムの更改や入れ替えをきっかけとしたクラウドマイグレーションに伴うITインフラ再構築の需要などにより、2017年の前年比成長率は1.3％となった。2018年以降も成長率は低下し、2021年にはマイナス成長になるが、2022年にはIoTなどのデジタルトランスフォーメーション（DX）領域でITインフラ整備の需要が期待できることなどから再びプラス成長を示し、2017年～2022年の年間平均成長率は0.2％と予測している。
「ITインフラストラクチャ アウトソーシング市場」については、クラウドやデータセンターサービスの利用拡大、複雑化するITインフラ運用管理の外部委託需要などに支えられ、2017年の前年比成長率は3.1％と堅調に推移。2018年以降もこの傾向は継続し、2017年～2022年の年間平均成長率は2.7％と予測している。
「ITインフラストラクチャ サポートサービス市場」については、引き続きハードウェアサポート＆保守の縮小傾向の影響が強く、2017年～2022年の年間平均成長率はマイナス1.1％と予測。「ITインフラストラクチャ セキュリティサービス市場」については、多くの企業において情報セキュリティ対策に対する意識の高まりが持続していることから、2017年の前年比成長率は5.5％と高く、今後も主にマネージドセキュリティサービスに牽引されて安定した成長率を維持し、2017年～2022年の年間兵器成長率は5.9％と予測している。
IDC Japanでは、企業の間でクラウドファーストの考え方が徐々にスタンダードになりつつある一方で、クラウドの利用拡大が必ずしも企業にとって負担の軽減につながらないという状況が起きていると説明。IDC Japan ITサービス シニアマーケットアナリストの吉井誠一郎氏は、「ITサービスベンダーは、海外のリソースも積極的に活用して企業のITインフラ運用管理の負担を軽減させつつ、基幹系システムのクラウドマイグレーションの需要を積極的に取り込むべきである」と述べている。
