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NTTデータ東北と郡山市、保育施設入所事務の省力化に向けた実証実験を実施

OCRとRPAによる業務改善効果を検証

 株式会社NTTデータ東北は26日、郡山市と、保育施設入所事務における「RPA-AI連携システム」の実装に向けた連携・協力に関する協定を同日付で締結したと発表した。協定の期間は2018年度内とし、両者は共同で現行の業務プロセスを分析して、帳票OCRソリューション「Prexifort-OCR」、RPAソリューション「WinActor」を適用した場合の業務改善効果を検証する。

 政府が掲げる「子ども・子育て支援新制度」では、3歳から5歳までのすべて子どもたちの幼稚園、保育所、認定こども園の保育料を2019年10月から無償化する措置が取られることなどから、今後、保育施設の入所事務が例年よりも増加すると想定されているという。しかし、入所事務の作業負担が増える一方、対応できる職員数には限りがあることから、職員の一人あたりの業務負担が増加するといった課題があるとのこと。

 そこで郡山市では、ICTシステムの実装によって保育施設の入所事務作業を効率化・迅速化すべく、効果の検証および実装に向けた条件などを整理するために、NTTデータ東北と共同で実証実験を行うことにした。

 具体的には、NTTデータ東北がこれまで培ってきたOCR、RPAなどの技術要素を活用し、今後、郡山市で増加が見込まれる保育施設の入所申請に関する業務効率化を目指して、RPAと連携したOCRシステムの導入効果を検証するとのこと。

 OCRの部分では、スキャナーで読み取った画像データを検証端末に格納し、OCRソフトで取り込んでテキスト化を図るが、この際の処理時間を計測・比較するほか、認識率を検証するとした。

 またRPAツールは、OCRでデータ化された情報を保健福祉情報システムへ自動投入する部分を担当。データ入力時間がどの程度削減できたかを計測するとしている。