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専門家のノウハウとVR技術で実態に近い災害現場を再現、NECソリューションイノベータが防災訓練向けシステムを提供

 NECソリューションイノベータ株式会社は19日、バーチャルリアリティー(VR)技術によって実態に近い災害現場を再現した「NEC VR現場体感訓練システム for 防災」を、10月より提供すると発表した。

 このシステムは、適切な防災活動の習得に向けた訓練活動を支援するもの。災害現場に詳しい専門家や消防隊員のノウハウをベースに、火災や建物内の煙の影響を忠実に再現しており、実際に災害現場にいるようなVRならではの臨場感のある環境を提供する。これにより、屈(かが)むことや歩行、ほふく前進など、実体験することが難しい災害現場の状況を体感できるようになるという。

 また、複数台のVRヘッドセットを同時に使用し、臨場感のある集団訓練を実施できるほか、消防隊員や防災専門家の体験にもとづいたルールを組み込み、適切な避難姿勢や災害現場で行ってはならない行動を判定して、結果をメッセージとして警告することで、正しい避難方法を学べるようにしている。

 さらに、PC型のみならずスマートフォン型、スタンドアロン型のVRヘッドセットにも対応。子どもの目の発達への影響に配慮した単眼機能を備えているため、さまざまな集団訓練に手軽に取り入れられるとした。

 価格は、ITリテラシーサポートを含めて98万円(税別)から。全国の消防・防災関連団体や一般企業の防災部門などに向けて展開し、今後2年間で50セットの販売を目指すとしている。

訓練開始画面イメージ
火災現場における避難イメージ