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日立と中国テンセント、IoT分野における戦略的提携に合意

 株式会社日立製作所(以下、日立)および日立(中国)有限公司は10日、中国のテンセント(Tencent)と、IoT分野における戦略的提携に合意したと発表した。

 合意に基づき、日立グループとテンセントは、長期的な提携関係のもと、スマートシティの構築や製造・物流分野のスマート化など、さまざまな事業分野でのIoT化に向けて、両者が有する技術・資源を活用し、新たな市場開拓に協力していくとともに、低コスト、高効率、かつ安全性が高いIoT環境の構築を推進していくと説明。また、中国政府の一帯一路構想を背景に、両者は「健康中国」「美麗中国」および「ネットワーク強国」などの活動に積極的に参加し、社会イノベーション事業を通じて、中国社会の持続可能な発展および人々のQoL(Quality of Life)向上に貢献していくとしている。

 テンセントは、テンセントクラウドなどのIoTに関する先進技術を開発した実績を有し、一方日立は、長年培ってきたITとOTの経験・ノウハウを有し、スマートシティやスマートビルディングなどの分野におけるトータルソリューションを提供する。

 現在、日立とテンセントは、昇降機や空調設備などの製品や生体認証技術などに、テンセントのIoTシステムを導入する検討を進めており、さらに今後、健康養老やスマート製造、スマート物流、法人向けアプリケーション「WeChat(企業微信)」の展開に向けた技術交流・協力の実施を計画している。

 日立グループは、社会イノベーション事業のグローバル展開を加速しており、中国は日立グループにおけるもっとも重要な市場の一つだと説明。現在進めている「2018中国事業戦略」では、プロダクト事業のさらなる強化と中国発展の方向性に合った社会イノベーション事業の拡大を柱としており、日立のIoTプラットフォーム「Lumada」を活用しながら新たなソリューション・価値を創出することで、中国での売上を2018年度に1.1兆円に拡大していくとしている。