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日立造船、装置を遠隔監視するIoT基盤をAWS環境に構築 サーバーワークスが支援

 株式会社サーバーワークスは22日、日立造船株式会社が、サーバーワークスの支援のもと、同社製品を遠隔監視するためのIoT基盤をAmazon Web Services(AWS)のクラウド上に構築したと発表した。今回は第1弾として、API GatewayとLambdaなどを利用し、プラント向けろ過装置「フィルタープレス」を遠隔監視するための基盤を構築している。

 日立造船では、船のエンジンをはじめ、橋、シールドマシン、水処理などさまざまな分野で事業を展開しており、業・製品ごとにICT活用の度合いにバラツキがあったという。しかし、事業部ごとに製品の系統がまったく異なるため、それぞれに対してシステムを構築すると膨大な費用・時間がかかってしまうことから、クラウド上へ汎用的な基盤を構築することを検討。サーバーワークスをシステム構築のパートナーとしてAWS導入を進めることにした。

 今回構築したフィルタープレスの遠隔監視基盤では、装置の状態をクラウドから確認できるため、現在の装置の状況を本社に居ながら把握できるようになったほか、使用頻度や経年によって交換が必要なパーツがあるかなど、将来の予測を立てられるようになったとのこと。

 これにより、故障時の原因調査のための現地訪問回数を削減したり、パーツ交換に関する営業を掛けたり、製造に時間がかかる特殊なパーツを事前に発注しスムーズな対応を実現したり、といったメリットが見込めるとした。

 現時点で対象となっているのは、4500機以上が導入されているフィルタープレスのうち3機のみだが、日立造船では、今後導入を進めることで効率の良いメンテナンスを行えるようになり、大きなコスト削減につながると期待している。

 なお、パートナーとしてサーバーワークスを選定した理由は、AWSのプレミアコンサルティングパートナーに認定されていること、「Cloud Automator」などの独自サービスを展開しており、これらを利用した構築後のサポートも期待できることなどを挙げた。また、こうした優位性を持ちながら、価格も安価だったことも決め手になったとしている。